2011 Fiscal Year Research-status Report
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23700269
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
上手 洋子 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (80582642)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 国際情報交流 |
Research Abstract |
本年度の研究計画では、複雑ネットワークの一種であるゆとりニューラルネットワークに着目し、どのような特徴があるのかについて調査し、情報処理へ応用することであった。また、提案するネットワークの回路実装に向けた準備も本年度の研究課題であった。 我々はまず、ゆとりニューロンの動作方法として、ネットワークプロパティのひとつであるスケールフリー則による選択方法を行った場合のゆとりニューラルネットワークの性能調査を行った。カオス時系列の学習を行った際、スケールフリー選択のほうが、ランダム選択よりもよい性能を示すことを確認した。また、中間層ニューロンの発火頻度をスケールフリー則に従うゆとりニューラルネットワークを提案し、パターン認識問題でその有効性を確認できた。さらには、新しいネットワーク構造として実社会ネットワークで観測されるネットワークプロパティを持つ人工ニューラルネットワークの提案を行った。これら研究成果は、重要となるニューロンの選択があるネットワーク則に従うことで、情報処理能力が向上することを示しており、それらが何らかの関係性があることを示唆する結果となっている。 最後に、提案ニューラルネットワークの回路実装の実現に向けて、複雑な結合構造をもつ結合発振器システムの提案を行い、そのシステムで観測される現象についての調査を行った。本成果によって、回路実験を行う際の技術を習得することができた。また、複雑ネットワークを大規模した回路実装に対する課題も確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年間計画で提示した課題をほぼ遂行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究計画・内容で示した課題を遂行していく。特にこれからは、新しい複雑ネットワークの提案を行ったり、その回路実装をするなど、より本格的な研究ステージへと進んでいくので、今まで以上により計画的に研究をすすめていく予定である。また、年間計画・内容の課題を遂行するだけで満足せずに、新しい課題を見つけ、より詳しい調査・考察を行っていきたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、計画どおり回路実験で必要なファンクションジェネレータや出力直流安定化電源を購入予定である。
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Research Products
(3 results)