2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23700449
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
石川 保幸 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (90346320)
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Keywords | 神経可塑性 / タギング / シナプス連合 / ニューロプシン |
Research Abstract |
神経可塑性の研究は、単にシナプスのシグナル伝達の変化のみならず構造的変化、すなわち構造可塑性が注目されつつある。とりわけ記憶学習研究が各種方法論の発展とともに次第に研究が盛んになってきた。私は、神経ネットワークの繋ぎかわり、強化などによって起こる記憶学習メカニズムに関心をもち、分子から個体レベルといった総合的に神経可塑性の解析を行っている。なかでも、連合記憶が如何にして起きているかに注目している。記憶の連合すなわち記憶同士の関連付けはシナプスの連合として記述する事が出来る。このシナプス連合に関与する現象としてlate-associativityがあげられる。この現象にニューロプシンが関わっている事を明らかにした。ニューロプシンはプロテアーゼの一つでシナプスの繋ぎ換えなどに関わると考えられる分子である。今回、ニューロプシンがlate-associativityに関わり、特にLTP特異的にシナプスに影響を与える事を見いだした。これは、LTPプロセス特異的にシナプスに目印をつけるすなわちLTP特異的シナプスタグ形成に関わっている事を明らかにした(Ishikawa et al, 2011)。この発見は今後、シナプス連合の異常とされるPTSDの発症機構の解明などに役立つと考えられる。
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Research Products
(7 results)