2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23700685
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
内田 雄介 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助手 (00508252)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 動体視力 / 眼球運動 / 視覚 / スポーツ |
Research Abstract |
2011年度について、原著論文1本、国際学会1回、国内学会3回という研究成果を得ることができた(研究成果欄参照)。原著論文では、これまで未解明であったスポーツ選手の優れた視覚能力の生理学的背景を明らかにすることに成功した結果を報告した。さらに、研究計画後半に求められる眼球運動学習の解明を目指して行った実験において、これまでに得られた予備実験データから、(1)スポーツ選手の眼球運動学習、(2)スポーツ現場に応用可能な視覚トレーニング方法、(3)スポーツ選手の視覚情報の獲得能力、以上3テーマについて新しい知見が得られたことから、国内3つの学会においてぞれぞれのテーマで研究成果報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載された内容について概ね順調に進んでいる。2011年度は、スポーツ選手の移動物体に対する視覚眼球運動メカニズムの優位性を生理学的に明らかにしたことで本研究の第一段階の目標は突破したものと考える。さらに、今後はこれまでに得られた知見に基づいて、交付申請書目的後段に記載されている、そのメカニズムの学習過程の解明に迫る。これまでのところ実験は順調に進んでおり、視覚眼球運動学習の解明についても当初の計画目標通りに進められるものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、次年度の計画に沿って研究を進めて行く上で、前年度以上の膨大な眼球運動データの解析が必要となることが考えられる。それに対する対処法として、計算論的背景に精通しロボット工学や感覚運動制御の分野で大きな業績を挙げている本大学の誉田雅彰教授から解析プログラムについての助言を得られることになっている。それによって、解析時間の格段の短縮化が見込まれる。また、次年度が最終年度となることで成果報告も重要となることを理解している。そのため、得られたデータから導き出された結果について、運動学習、運動制御分野で大きな業績を挙げ、その分野における世界的な権威でもある大阪大学の北澤茂教授の助言を得ることで、論理的誤解のない解釈で社会にフィードバックしていきたいと考える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費については、計画通り交付申請書に記載されている内訳で進めていく。物品費については、前年度の半額以下となっているが、これは既に一通りの実験備品が整っており、次年度は主に故障部品もしくは消耗品の買い足しとなるためである。旅費については、最終年度であることから、神経科学分野において参加者が最大である北米神経科学会での成果報告を考えている。また、人件費・謝金については主に、実験参加者への謝金として使用する。本実験では、優秀な視覚能力を持つ多数のスポーツ選手の実験参加が不可欠であることから、その参加者への謝金として使用する。その他については、成果報告のための論文投稿料として使用する。
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Research Products
(5 results)