2011 Fiscal Year Research-status Report
日中韓プロサッカー観戦者の消費動機比較に関する研究
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23700751
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
元 晶ウク 愛知大学, 地域政策学部, 准教授 (50460514)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | スポーツ観戦者 / 観戦動機 / 国際比較 / Jリーグ / Kリーグ / Cリーグ |
Research Abstract |
本研究は、日中韓プロサッカー観戦者の(1)消費動機測定のための尺度開発と妥当性の検証、(2)3国のプロサッカー観戦者の観戦動機の比較、(3)3国観戦者の観戦行動に影響を及ぼす動機要因を解明、比較分析することを目的としている。研究初年度ある23年度にはまず、中国プロサッカー観戦者の観戦動機測定のための尺度項目を開発した。方法としては、筆者が日韓プロサッカー観戦者の観戦動機解明や比較のために開発した尺度項目を中国語専門家に翻訳してもらい、それを日中韓のスポーツ経営専門家や中国Cリーグマーケティング担当者によるパネルディスカッションを行い、内容的、言語的妥当性を検証した上で、9因子27項目の測定項目を選定した。それを用いて在日中の中国人留学生を対象に予備テストを実施した。その結果、細かい中国語表現について修正必要がみられたものの、特に問題ないと判断された。韓国観戦者については、すでに開発された調査項目を用いて、23年度Kリーグ観戦者調査を実施した。対象になったのは、ソウル、大邱、プサン、インションのプロサッカー観戦者であり、各クラブのマーケティング担当者についてインタビュー調査も実施した。また、データ処理もほぼ終了し、一部の調査結果を韓国漢陽大学校と慶北大学校にて開かれた国際スポーツ産業シンポジウムにて報告を行い、専門家たちによる議論も行った。日本の場合は、Jリーグ観戦者調査と各クラブ担当者のインタービュー調査などを実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、日中韓プロサッカー観戦者の(1)消費動機測定のための尺度開発と妥当性の検証、(2)3国のプロサッカー観戦者の観戦動機の比較、(3)3国観戦者の観戦行動に影響を及ぼす動機要因を解明、比較分析することを目的としている。そのため、各国のスポーツ観戦者の観戦動機を測定できる妥当性と信頼性の高い尺度項目を開発する必要があるが、すでに筆者によって日韓の観戦者については開発済みであり、23年度には中国観戦者用の尺度項目を開発し、その予備テストを実施した。したがって、24年度に実施予定の中国・台湾のスポーツ観戦者調査のための尺度項目開発は23年度に達成できた。次に、比較のための調査実施とデータ処理については、韓国観戦者については23年度にソウル、プサン、仁川、大邱地域で調査を実施したため、十分な成果が得られたといえる。日本の対象者に関しても、Jリーグクラブと連携し調査を進めていることから、全体的に順調に研究を進められていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画については、まず中国・台湾観戦者調査用の尺度項目の精度を高める必要がある。より分かりやすい文章表現を工夫し、それを用いて在日中の中国人留学生を対象に予備テストを繰り返し実施する。それによって、最終的な調査項目が確定したら、中国・台湾調査実施のための、Cリーグ関係者や台湾プロスポーツリーグ観戦者との打ち合わせ、インタビュー調査を実施する。韓国観戦者については、ほぼデータ収集が終了していることから、追加調査やインタビュー調査を実施する。また、23年度調査データを用いた統計分析を進め、24年にも国際シンポジウムなどで中間報告を行う。日本の場合は、現在進行中のJリーグ調査を進めることと、他のスポーツ観戦者との比較のため、バスケットボールの観戦者調査の可能性を探る予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費については、まず中国・台湾調査用の調査項目開発のために、追加の翻訳費用、予備テストの謝礼、調査打ち合わせやインタビュー調査出張費用などを執行する予定である。また、韓国観戦者の追加調査、インタビュー調査用の謝礼、出張費、統計処理のための消耗品・用品費の使用を予定している。さらに、日本の観戦者調査用の出張費、謝礼、消耗品などを執行する予定である。
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Research Products
(4 results)