2011 Fiscal Year Research-status Report
健康な高齢者に対する作業療法プログラムの効果 ランダム化比較試験
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23700803
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
川又 寛徳 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (00511106)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | ヘルスプロモーション / 作業療法 / 高齢者 |
Research Abstract |
平成23年度は、福岡県大牟田市にて、新聞広告にて広報し、参加者を募った。公募により、32名が集まり、実験群と対照群に割りつけ、最終的な分析対象者は、実験群11名(男性5名)、対照群11名(男性4名)であった。対象者の平均年齢は実験群68.18歳、対照群72.45歳で有意差が認められた。最高齢は79歳であった。分析対象者のプログラムへの参加状況は、両群とも一人平均14回で高い出席率が維持された。実験群では、プログラムの効果判定指標とした14指標中8指標は向上、もしくは変化なしであり、6指標(QOL26の心理機能、社会機能、総合、SF-36の身体機能、身体の痛み、全体的健康感、)で低下が見られたが、有意差は認められなかった。対照群は、14指標中2指標(SF-36の全体的健康感、精神に関する役割機能)で低下が見られ、残り12指標は向上していが、実験群と同様に有意差は認められなかった。実験群と対照群の2群間を比較した結果、QOL26の心理機能に有意差が認められ、対照群が高かった。 第45回日本作業療法学会では、これまでの研究成果の一部(演題名:健康増進・障害予防プログラム「荒川区65歳大学」継続参加者のQOLの変化)を発表した。 第8回東京都作業療法学会では、「健康な高齢者の『意味のある作業』を支援する作業療法プログラム」と題した臨床の作業療法士向けのワークショップを開催し、研究プログラムの紹介をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画では、北海道、秋田県でおこなう予定であった。協力者の都合上、実際には福岡県大牟田市にて実施し、23年度に予定していたプログラムを完遂することができた。また、研究成果の一部を、日本作業療法学会等で発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究プログラムの一部は、5月から9月の期間中に沖縄市と共催で沖縄市にて開催される予定である。沖縄市でのプログラムが終了後にデータの整理、解析作業にとりかかり、結果を日本作業療法学会、学術誌「作業療法」等に発表予定である。また、第22回日本保健科学学会にてワークショップをおこない、研究成果の一部を一般市民に向けて公開する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
24年度は、プログラム実施のための沖縄への旅費、プログラム必要物品の購入、参加者の謝礼、および成果発表等の旅費に研究費を使用する予定である。
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Research Products
(2 results)