2013 Fiscal Year Research-status Report
アスリートにおける運動後低血圧応答とそのメカニズムの解明
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23700855
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Research Institution | Kanazawa Seiryo University |
Principal Investigator |
斉藤 陽子 金沢星稜大学, 人間科学部, 講師 (90549461)
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Keywords | 運動後低血圧 / 高所 / 血管内皮機能 |
Research Abstract |
本年度は昨年度課題「トレーニング環境が運動後低血圧応答に及ぼす影響」について,取得したデータの一部解析を行い,学会において成果発表を行った.概要は以下に示すとおりである. 高所環境の住民は心血管疾患の発症率が低いとされている.高所環境下で持久性運動を実施することにより血管拡張能(血管内皮機能)が亢進することが報告されている.したがって同環境下においては,このメカニズムを介して,持久性運動後に生じる血圧低下応答が平地環境下のそれと比較して大きくなる可能性がある.本研究では高所環境が持久性運動後の血圧低下応答に与える影響について検討することを目的とした.対象は大学陸上長距離男子選手8名とした.高所条件(2,200m,以下第1条件)および平地条件(0m,以下第2条件)下において,トレッドミルによる漸増負荷最大走運動を行わせ,運動前および運動後15分,30分,60分に上腕血圧,心拍数,心拍出量を測定した.高所条件においては平地条件と比較して相対的に生理学的負担が増すことが予想されたため,本研究においては相対的な運動強度を統一した条件における比較(第1条件と第2条件の比較)に加え,さらに第3条件として,第1条件と同一時間の運動を平地条件で行わせて同様の測定を実施することとし,絶対的な運動強度を統一した条件における比較(第1条件と第3条件の比較)を行った.血圧および総末梢血管抵抗(平均血圧/心拍出量)に関しては,第1,第2条件間に有意な差を認めなかった.しかし第1,第3条件の比較において,収縮期血圧は第1条件において運動後により低値を示す傾向であった.さらに総末梢血管抵抗においても第1条件において運動後により低値を示した.持久性運動後に血圧は一過性に低下し,高所環境下においては,絶対運動強度が同一である場合において,平地環境のそれより大きくなる可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成25年4月より異動があり,大学へ専任講師として赴任することとなった.異動直後でどうしても学内業務の負担が大きく,研究のための充分な時間を確保することが困難になり,事業期間を1年延長して研究を継続することになった.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度発表していない研究データを中心として,その成果発表を中心に活動を行う予定である.国際学会発表を含め,論文発表に取り組む予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は異動につき研究活動そのものを十分に実施することができなかったため. 主に学会発表に関する費用(旅費滞在費,学会参加費)および論文投稿に関する費用(英文校正費,投稿費)として利用予定である.
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Research Products
(2 results)