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2011 Fiscal Year Research-status Report

フェアトレード製品の公正性を探る-開発途上国の産業階層別労働者の不公正構造の解明

Research Project

Project/Area Number 23700861
Research InstitutionOtsuma Women's University

Principal Investigator

榮 光子  大妻女子大学, 人間生活文化研究所, 助手 (30533004)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords消費者教育 / フェアトレード / 開発途上国 / 労働者 / スリランカ民主社会主義共和国 / 国際情報交流
Research Abstract

多くの消費者が抱く「フェアトレード製品の公正性とは何か」という問いに対して明確な解を与えるべく、本研究では、開発途上国の生産・製造に従事する産業階層別労働者のフェアトレード観、労働と生活の環境モデル、現在直面する不公正さの構造を実証的・計量的に明らかにし、公正性の評価軸を作成することを目的とし、平成23年度の研究計画に従い、(1)~(6)を実施した。調査場所はスリランカ民主社会主義共和国の.農地、繊維製造工場、陶器工場、ダンボール工場等である。(1)科学的手法を用いて産業階層別労働者の労働環境の測定と労働強度の計量をした。【労働環境の測定】科学的測定項目は(1)粉じん等の空気の汚れ、(2)採光・照明、(3)臭い、(4)温度・湿度、(5)水質の5項目である。参与観察による測定項目は(6)設備(インフラ含)、(7)人間工学に基づいた作業備品の使用と設備の有無、(8)水飲み、手洗い場、排水、トイレ等の管理、(9)ネズミ・衛生害虫等の4項目であった。【労働強度の計量】心理-精神的作業評定尺度、生理-肉体的作業強度の算定について、質問紙調査法を用いて行った。(2)文献調査法を用いて労働者の基礎データ(物価、収入、失業率、教育・医療等の社会保障制度、宗教、人種、労働法等の情報)を収集した。(3)(1)(2)で得られたデータをもとに、産業階層別労働者の一般的な労働・生活モデルを作成した。(4)生産・製造に関わる専門家への聞き取り調査を行い、フェアトレード製品の流通経路、小売価格、販売価格を解明した。(5)聞き取り調査法を用いて「労働者のフェアトレード観」を調査し、質問紙調査作成のためのデータ収集をした。ランダムサンプリングした労働者への聞き取り調査を行い、質問項目作成のためのデータを収集した。(6)(5)で得られた結果を基に「労働者のフェアトレード観」の質問紙を作成し、質問紙調査を実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

以下の平成23年度研究計画(1)~(6)を順調に実施した。フィールドにおける人間関係も良好であり、順調に進展することができた。研究計画(1)科学的手法を用いて産業階層別労働者の労働環境の測定と労働強度の計量をした。研究計画(2)文献調査法を用いて労働者の基礎データ(物価、収入、失業率、教育・医療等の社会保障制度、宗教、人種、当該国の労働法上の労働者の雇用と保障、文化等の労働者の労働と生活等)を収集した。研究計画(3)(1)(2)で得られたデータをもとに、産業階層別労働者の一般的な労働・生活モデルを作成した。研究計画(4)生産・製造に関わる専門家への聞き取り調査を行い、フェアトレード製品の流通経路、小売価格、販売価格を解明した。 研究計画(5)聞き取り調査法を用いて「労働者のフェアトレード観」を調査し、質問紙調査作成のためのデータ収集をした。 調査場所はa.農地、b.繊維製造工場、c.陶器工場、d.ダンボール工場等である。雇用者または総括リーダーから労働者の基礎的データの提供を受け、ランダムサンプリングした労働者への聞き取り調査を行い、「労働者のフェアトレード観」質問項目作成のためのデータを収集した。研究計画(6)研究計画(5)で得られた結果を基に「労働者のフェアトレード観」の質問紙を作成し、質問紙調査を実施した。質問紙はSD法(5件法)で作成した。調査場所はa.農地、b.繊維製造工場、c.陶器工場、d.ダンボール工場等である。調査対象者は当該地の労働者である。

Strategy for Future Research Activity

平成23年度は順調に研究計画(1)~(6)を遂行した。平成24年度は研究計画(7)~(11)を実施する。研究計画(7)統計的手法を用いて研究計画(6)で得られた「労働者のフェアトレード観」の解析を行う。 データ入力、コーディング、ダブルチェック、単純集計を行った後、統計解析ソフトSPSSを用いて分析を行う。研究計画(8)聞き取り調査法を用いて、労働者の不公正さを感じる事項のデータを収集し、SD法による質問紙を作成する。 調査場所はa.農地、b.繊維製造工場、c.陶器工場、d.ダンボール工場等である。雇用者または総括リーダーから労働者の基礎的データの提供を受け、ランダムサンプリングした労働者への聞き取り調査を行い、「労働者のフェアトレード観」質問項目作成のためのデータを収集する。そのデータを基に、質問紙を作成する。研究計画(9)「不公平さ」のプレ質問紙調査を実施・分析し、質問項目の検討と修正を行う。 調査対象者はa.農地、b.繊維製造工場、c.陶器工場、d.ダンボール工場等の労働者である。得られたデータを入力、コーディング、ダブルチェック後、単純集計を行う。また、統計ソフトSPSSを用いて分析を行い、質問項目の検討と修正を行う。研究計画(10)「不公平さ」の本質問紙調査を実施する。 研究計画(11)で作成した質問紙を用いて調査を実施する。調査対象者はa.農地、b.繊維製造工場、c.陶器工場、d.ダンボール工場等の労働者である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

◆備品:産業階層別労働者の一般的な生活環境モデル作成のために、主にスリランカの文化関連の本を収集・購入する必要がある。◆外国旅費:研究計画に基づき、実際に現地(スリランカ)に赴き、研究打合せ・調査実施等の研究と作業にあたる必要がある。スリランカへの出張回数は4回である。1回の出張期間は最短10日間、最長40日間である。出張経費としては航空運賃(空港使用料、ビザ取得費用等含)、宿泊費(延べ162泊)が含まれる。これらについては現地の物価、安全等を考慮する。宿泊費については規定に従う。 ◆謝金:フェアトレードの公正性を開発途上国の産業階層別労働者の一般的な労働と生活の環境モデル作成、フェアトレード観の計量、不公正さ構造の解明をするにあたり、専門的知識の提供、翻訳、データ整理等の研究補助、調査地提供に携わってくれた方々に謝金を払う。また、調査実施にあたり、被検者、調査準備、車の運転に携わってくれた方々にも謝金を支払う。本応募の規定に従う。◆消耗品:日本において購入することを前提とする。研究協力者との打合せの際に資料を閉じるファイル、画像・文字データを用紙出力するための印刷用紙とプリンターインクが必要である。◆その他:主として国内、国外(スリランカ)における複写費(質問紙用紙、文献複写)、通信費(国際電話、ファックス)、運搬費(国際郵便、国内郵便)である。国外のみにかかる代金としてはガソリン代がある。質問紙調査で得られたデータの入力委託費、報告書の製本印刷代が必要である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 南アジア農村女性の問題発掘調査からフェアトレードを考える2011

    • Author(s)
      榮光子
    • Organizer
      社団法人日本繊維製品消費科学会2011年次大会
    • Place of Presentation
      武庫川女子大学(兵庫県)
    • Year and Date
      2011年6月25日、26日
  • [Presentation] 南アジア農村女性の生活問題発掘調査2011

    • Author(s)
      榮光子
    • Organizer
      社団法人日本家政学会第63回大会
    • Place of Presentation
      和洋女子大学(千葉県)
    • Year and Date
      2011年5月27日~29日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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