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2012 Fiscal Year Research-status Report

発芽玄米酒と副産物の呈味性と高付加価値化

Research Project

Project/Area Number 23700892
Research InstitutionNagano Prefectural College

Principal Investigator

小木曽 加奈  長野県短期大学, その他部局等, 講師 (30435284)

Keywords発芽玄米 / 酒粕
Research Abstract

我々は今まで食品としては廃棄されてしまっている発芽玄米酒の残渣「発芽玄米酒粕」の再利用するべく、その付加価値を食品加工の面から研究してきた。これらの付加価値は特に「おいしさ」に関係するものであるが、今回、酒粕を製パンの際に添加することでその影響をさらに検討したので報告する。
何も添加しないコントロール(無添加食パン)とその比較対照である吟醸酒粕を加えた製パン、発芽玄米酒粕を加えた製パンについてそれぞれ比較を行い、パンの性状について全32名による官能試験を行った。その結果からパンの「ふわふわ感」、「しっとり感」、「もちもち感」、「好ましさ」はコントロールより各種酒粕を加えたパンの方が有意に強く、官能的に好ましくなることがわかった。
またパンのおいしさには特に時間経過が重要と考え、パン焼成後、常温で1時間経過したものと24時間経過後のものについて物性測定を行った。その際、焼成したパンは皮を除き、縦横2.0cm×高さ1.5cmに切ったものを試料とし、物性測定を行った。これらの試験でも同じくコントロールと比較対照である吟醸酒粕製パン、発芽玄米酒粕製パンの3点比較を行った。24時間経過した後のパンについて物性測定をした結果、コントロールや比較対照である吟醸酒粕製パンは時間経過とともに有意に硬くなっていた。一方、発芽玄米酒粕製パンは柔らかさが長時間持続することが示された。
以上のことから発芽玄米酒粕を加えたパンはおいしく長時間柔らかで、その高付加価値化の方向性が見えたと同時に食品としてのリサイクルが可能になることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

発芽玄米酒粕と、その同じ酒米玄米を精米して作成した酒粕(吟醸酒粕)を食品に加工、すなわち製パン時に加えて官能試験、機器分析を用いておいしさの比較検討を行ってきた。その結果、それぞれの酒粕において食感においておいしさが異なることがわかった。
しかし、特にコク味や塩味などの呈味の面では、官能試験の段階では差がみられるものの、その機器分析が進んでおらず今後、早急に進めたい。

Strategy for Future Research Activity

今後は特にコク味や塩味などの呈味の面において、窒素化合物の機器分析を進める方針である。コク味は、最新研究の結果から窒素化合物だけでなく脂肪酸関連化合物(オレイン酸など)もコク味に関連があることがわかってきている。ほかにも清酒のコクはコハク酸などの低分子の有機酸という報告もあることから、これらの脂肪酸、有機酸についても分析を進める考えである。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

窒素化合物分析を検討するためにまずは粗タンパク質や遊離アミノ酸の分析を行う。それから各種有機酸の分析を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 発芽玄米酒粕添加が製パンに及ぼす影響2012

    • Author(s)
      小木曽加奈
    • Organizer
      一般社団法人日本調理科学会
    • Place of Presentation
      秋田大学
    • Year and Date
      20120824-20120825

URL: 

Published: 2014-07-24  

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