2014 Fiscal Year Annual Research Report
理科支援教材作成を通した理工系大学院生のコミュニケーション教育プログラムの開発
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23701005
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川本 思心 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90593046)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 科学技術コミュニケーション / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、理工系学生のコミュニケーション能力向上のための科学技術コミュニケーション教育プログラムについて検討し、教育へフィードバックする点にある。本研究のフィールドは、申請当初に申請者が所属していた東京工業大学における大学院科目と、この科目と連携して開催される大田区教育委員会教員研修であったが、平成25年度から北海道大学に移動したことから、以下のように枠組みを若干変更して実施・検討してきた。 1)大学生・院生と市民のコミュニケーションの場の設計。異類性の高い両者の専門知を交換する場の設計を行うために、大学院生と高校生が交わる大学院科目「大学院生のためのアウトリーチ法」、大学院生と大学職員等によるCoSTEP「ライティング・編集実習」といった異なる立場の協働による授業を実践・計画した。 2)概念ネットワークによる科学技術コミュニケーション意識の変化の可視化。学生が作成した教材及びポートフォリオ上のテキストを用いて概念ネットワーク分析を実施してきたが、学習者の形成的評価の一環として行うには負担がやや大きい点と、分析のしやすさの点で課題があることが明らかになったため、より簡便なキーワードによる授業振返りアンケート方式を作成し、実施した。 3)科学技術コミュニケーション活動にあたってのガイドライン・評価指標の作成。形成的評価のためのルーブリックについては、平成24年度までの連携関係にあった大田区立の小学校教員らと情報交換をし、校長らによる教員指導に用いる項目が一部有効であることが示唆された。 これらを含む科学技術コミュニケーション教育の現状と課題について、科学哲学学会と科学技術社会論学会にて発表した。平成27年度以降も、引き続きこれらの実践を続けながら、科学技術コミュニケーション教育の手法開発を行っていく計画である。
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Research Products
(4 results)