2013 Fiscal Year Annual Research Report
次世代向け韓国語電子教科書の開発とその有効性の検証による韓国語教育環境の確立
Project/Area Number |
23720289
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
金 義鎭 東北学院大学, 工学部, 教授 (30364285)
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Keywords | 電子教科書 / モバイルラーニング / スマートデバイス |
Research Abstract |
本研究は、韓国語学習者のために、電子教科書を開発し、韓国語学習環境の改善を目的とした。本研究と直接対比すべき従来のe-ラーニングは、対面授業のビデオ収録やボタン操作の単純な問題を追加した程度であり、学習意欲維持と高度な内容に到達するまでの継続学習が困難であった。これらの問題点を打開するために、3年間の本研究では以下のような成果を得ている。 ①電子教科書に適した新指導・学習モデルの提案:電子教科書はスマートデバイスで運用できるので、ユビキタス性が高い。本研究では、スマートデバイスに基本搭載されているBluetoothとSQLiteを用いて、通信インフラと学習管理サーバ不要の学習支援ツールを開発した。これにより、対面授業内はもちろん、授業外の学修時にも同一端末を用いて学習ができる、新たな学習モデルを提案し、その有効性も実践活用により検証した。 ②手書きによる初級電子教科書の開発と評価:試験的に、正規授業内で開発した電子教科書を主教材として使用後、申請者は様々な項目について従来型との比較調査実験を行い、本研究の妥当性を明らかにし、その内容を中級電子教科書に反映した。また、①で提案した学習システムを用いて、音声や学生の理解度も即時に把握できた。 ③中級電子教科書の開発:申請者は、中級者用(ハングル検定3~4級程度)の手書き学習はもちろん、作文、会話などの実践的な学習項目を強化した電子教材を開発し、実践活用も行った。しかし、上級者用(ハングル検定1級および2級))は高度な学習内容と参考になる書籍も少なかったので、電子教科書への適用は難しかった。これについては、今後継続して研究を行う予定である。 最後に、本研究は、直接的には韓国語学習を題材にしてはいるが、新しい知識とその運用技術とを学習者に伝える方法は他の学習領域にも汎用化可能なものであると考えられる。
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