2013 Fiscal Year Annual Research Report
対日BC級戦犯裁判における台湾人戦犯の研究―中英仏豪の戦犯裁判を中心に―
Project/Area Number |
23720356
|
Research Institution | Shokei University |
Principal Investigator |
和田 英穂 尚絅大学, 比較文化学部, 准教授 (90441899)
|
Keywords | 戦犯 / 国際情報交換(台湾) / 漢奸 / 台湾人戦犯 |
Research Abstract |
研究成果の公開のため、国際シンポジウムを開催した。台湾の中正大学歴史系との共催という形で、12月20日・21日に中正大学において「国際戦犯裁判における台湾人戦犯」というテーマで実施した。報告は研究代表が「台湾の戦後処理~戦犯、漢奸、植民地責任を中心に」、海外研究協力者のBarak Kushner(ケンブリッジ大学)が「The Collapse of Empire and the Search for Colonial Guilt: Taiwanese War Criminals and the Conflict with International Law」 、藍適齊(中正大学)が「Crime of Interpreting: Taiwanese Military Interpreters as War Criminals」というタイトルで報告した。その他関連の研究者張建俅(中正大学)、Dean Aszkielowicz(Murdoch University)、加治宏基(三重大学)が報告し、それぞれコメンテーターとして徐浤馨(清華大学)、湯熙勇(中央研究院)、劉曉鵬(淡江大学)、蕭道中(輔仁大学)、謝國欣(中正大学)、鍾淑敏(中央研究院)が担当した。 報告後、全体討論を行い、研究の意義と課題を確認することができた。特に台湾人戦犯に関して、散逸している公文書の状況について、各国各地域の公文書館の状況を把握できたこと、そして、関連の公文書を収集、分析することで全体像を明確にできたことが大きい。また同時に同研究が持つ近接領域との関連、特に台湾人戦犯をめぐる国際関係については今後新たな研究の展開として期待できることが確認された。 その他、具体的な研究成果の出版計画及び収集資料の共有方法について議論し、引き続き検討することになった。
|