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2013 Fiscal Year Research-status Report

競争規制の歴史的成立をめぐって――ホームズの理論的寄与――

Research Project

Project/Area Number 23730050
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

滝澤 紗矢子  東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (40334297)

Keywords競争規制 / O・W・ホームズ・Jr. / アメリカ合衆国 / 歴史
Research Abstract

平成25年度は、アメリカ合衆国における競争規制の成立にO・W・ホームズ・Jr.が理論的にどのように寄与を行ったかを検討する、という研究目的の下、ホームズが意見を書いた反トラスト法関連判決及びそれにかかわる前後の判決を精読する作業を行った。これは、平成24年度の研究により、ホームズの著作に表れた思想について一定の見通しが得られたことから、再び平成23年度に行った検討を深めようとするものである。平成23年度は、再販売価格の拘束の違法性判断基準に関するホームズの意見(Dr.Miles Medical Company v. John D. Park & Sons Company, 220 U.S. 373 (1911))を、当該判決に登場する他の意見と対抗させながら読み深める作業を行ったが、本年度は、当該判決をその前後の判例の中で検討することにより、ホームズの意見の歴史的意義を探求した。
本年度の検討から、ホームズ反対意見に表れた思考方法は、それ以前の判例に登場しない新規性を持っていること、しかしながら、その後の判例では当該意見が言及されることは少なく、歴史的に一旦埋もれてしまっていたこと、を明らかにすることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成25年度は、育児休業から職務復帰したばかりであったために、思うように研究時間が確保できなかった。また、希望していたアメリカ合衆国での資料収集及び意見交換についても、育児により出張が困難な状況であるため断念した。
しかしながら、限られた時間で、国内でできる範囲の研究を地道に進めることはできたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度までのホームズの意見をめぐる判例研究を手がかりとして、特に再販売価格の拘束に対する競争の観点からの規制に関する議論にホームズが理論的にどう寄与したか、もしくは寄与する可能性があったにもかかわらず実際には影響が限定的であったとすればその理由は何か、を探求する。これを研究成果にまとめて公表するとともに、成果公表に当たって、海外の研究機関で資料収集を行って論拠を補強する。さらに、国内外の研究者と意見交換を行って批判を受けることにより研究成果をより充実させたい。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

産前産後休暇及び育児休業の取得により、本研究については事業を1年度延長している。平成24年度は妊娠中及び産前産後休暇の取得により、平成25年度は産後休暇及び育児休業取得と職務復帰後の諸状況により、研究時間にそもそも制約があり、とりわけ出張(特に海外出張)が十分に行えない状況にあった。
研究成果の公表に向けた文献の購入、その他国内外での研究や論文執筆に必要な物品の購入
国内外での資料収集、国内外の研究者との意見交換を行うための旅費

URL: 

Published: 2015-05-28  

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