2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23730165
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡邉 浩崇 大阪大学, 国際公共政策研究科, 招へい教員 (00597164)
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Keywords | 政治学 / 国際関係論 / 外交史・国際関係史 / 宇宙政策 / 日本 / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
本研究は、日本宇宙政策の始まりの1950年代後半から冷戦終結の1980年代までの展開を、当時の政治・経済・安全保障・科学技術をめぐる日本外交との関連に注目しながら、歴史的に検証するものである。今年度は3年目として、国内において、これまでに構築した研究協力体制を最大限に活用しながら研究活動を行い、とくに日本宇宙政策史に関するワークショップを開催した。 具体的には、4月から6月にかけて米国テキサス州オースティンにあるジョンソン大統領図書館に資料のコピー・送付を依頼して入手した。6月初めには、名古屋で開催された「宇宙技術および科学の国際シンポジウム(ISTS)」に参加して、1970年代から現在までの米国スペースシャトル計画への日本の参加に関する英語のペーパーを作成した上で口頭発表を行った。また、6月末には、国内の宇宙政策研究者3名を大阪大学に招へいして、日本宇宙政策史ワークショップを開催した。日本において「宇宙政策史」に関する研究会を行うことはまだ珍しく、日本における宇宙政策研究にとって意義深いものになったと考えられる。10月には、新潟で行われた日本国際政治学会に参加して、1978年の宇宙開発政策大綱に至る日本宇宙政策の歴史に関する日本語のペーパーを作成した上で口頭発表を行うとともに、情報収集・研究打合せを行った。12月には、三菱重工業株式会社・名古屋航空宇宙システム製作所を訪問して、これまでに作成してきた論文等について意見交換を行った。また上記の2つの学会発表に加えて、これまでに口頭発表をしてきた英語のペーパーを、本研究の成果を組み入れる形で加筆・修正して、雑誌(書籍)に公表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、本研究の主要目的の一つである日本宇宙政策史に関するワークショップを開催することができ、また学会発表や論文公表も行うことができたが、本研究の総まとめとしての日本語の論文は、次年度も引き続き資料収集を行った上で公表することにした。この延長は、本研究の目的と内容に沿ったものであり、その達成度を著しく下げるものではないと考えられるので、評価としては「(3)やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の研究計画については、前年度に続き、いくつか変更することになったが、本研究を最後まで遂行して成果をまとめる上で大きな問題点はないと考えている。これまでに構築し活用してきた研究協力体制によって、次年度も研究活動を推進して、本研究の総まとめとして日本語の論文を仕上げて公表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度に、それまでの英語の学会発表や論文公表に加えて、本研究の総まとめとして日本語の学会発表と論文公表を行う予定であったが、10月の学会発表後、日米両国において新たに資料収集が必要になったため、次年度も引き続き資料収集を行った上で、論文をまとめて公表したいと考え、延長申請を行って承認を得た。資料収集ついては、日本では情報公開請求を繰り返しながら収集するのに時間がかかり、米国では資料を特定してコピーを郵送してもらうのに時間がかかっている。 資料収集のための国内旅費やコピー・郵送代などが未使用額であり、次年度にそれらの経費に充てることとしたい。
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Research Products
(3 results)