2011 Fiscal Year Research-status Report
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23730190
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
尾川 僚 広島大学, 社会(科)学研究科, 特任准教授 (50533204)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | ゲーム理論 |
Research Abstract |
大別して四つの成果があった。まず動的モラルハザードで簡潔な契約が最適契約となることを意外な方法で示す研究は、国際査読誌の査読過程において、その成立のための条件のうち1つが完全に不要であることを追加的に示すことができ論文の内容に追加された。ハンデ付き全支払い入札の均衡に関する研究は、国際査読誌の改訂要求を受けて改訂され、とりわけ重要なものとして均衡の一意性に関する成果が追加された。また、10th journees Louis-Andre Gerard-Varet(仏マルセイユ)、International Economic Association世界大会(中国北京)にて報告の機会を得た。動的コンテストの最適設計問題に関する研究では、Moldovanu and Sela (2001)の静学モデルを動的に拡張し、Myerson (1981)が(静学問題での)最適設計問題において着想したvirtual valuationとよばれる指標の導出に成功した。また、Summer Workshop on Economic Theory(北海道大学)、Contract Theory Workshop(同)、日本経済学会秋季大会(筑波大学)で報告の機会を得た。さらに上記2、3点の成果を援用して、特定のクラスにおける最適な動的コンテストの具体的な設計方法の提示が得られ、5th Japan-Taiwan Contract Theory Conference(台湾中央大学)で、これまでの一連の成果と関連させる形で講演の機会を得た。これらの研究には、国内研究者との共同研究が含まれている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた計画どおり分析を行っている。また多数報告の機会を得て、討議の結果を反映して内容の改善にも資している。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度で若干散逸している感のある雑多な成果を統一的にまとめる段階に至っている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の国際学会での報告の機会等を勘案して次年度使用額とし、次年度に請求する研究費と合わせて使用する計画である。
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Research Products
(8 results)