2011 Fiscal Year Research-status Report
「教育実習」と「体験的プログラム」における学生の学習過程の分析
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23730619
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
森下 覚 大分大学, 教育福祉科学部, 助教 (60595320)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 教育実習 / 体験的プログラム / 学習 |
Research Abstract |
現在、教員志望の学生の多くは、教育職員免許法に基づく「教育実習」だけではなく、各大学が教員の資質・能力向上のために用意した教育現場における「体験的プログラム」に参加している。多様化する「体験的プログラム」は、「教育実習」で得られるような教育実践体験の積み重ねだけでなく、「教育実習」で得られないような教育実践の体験が期待されている。本研究の目的は,教員養成系大学で行われている「教育実習」と「体験的プログラム」の活動内容とそれに伴う学生の学習過程の違いについて明らかにすることである。 本年度は,教員養成系大学の教育実習を終了した大学生を対象にして,実習前後における教職志望度の変化,教育実習の体験内容,自らの実践的指導力の認識について質問紙調査を実施した。教育実習を体験した学生を,教師になっていくプロセスとなっていた群(ポジティブ群)と,教師になることをあきらめていくプロセスとなっていた群(ネガティブ群)に分類し,どのような体験が教師志望に影響を与えているかについて検討した。その結果,教師志望に関わる要因として有意性が認められたのは, 「実習先の教師に対してあこがれる体験(児童観,授業観,教育観)」,「他の実習生を参考にする体験(アドバイスを受ける,うまい授業を見る等)」,「実習に対する充実感(達成感,充実感等)」の3つであった。また,各変数の教師志望への影響の強さを比較した結果,特に重要な要因は「実習先の教師に対してあこがれる体験」であることが明らかになった。 同様の調査を,「体験的プログラム」を体験した学生に対して実施している。次年度は,各群の学生にインタビュー調査を実施し,教師志望に関わる機会がどのように生起し,どのように体験されているのかについて,具体的に調査検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は,教員養成系大学で行われている「教育実習」と「体験的プログラム」の活動内容とそれに伴う学生の学習過程の違いについて明らかにすることである。現在までに,「教育実習」の活動内容と学習プロセスについて検討している。次年度に,「体験的プログラム」の活動内容と学習プロセスについて検討し,その後両者の結果を比較検討することで,本研究の目的は達成できると考えられる。 以上の結果より,(2)おおむね順調に進呈していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果をもとに、「教育実習」と「体験的プログラム」の活動内容とそれに伴う学生の学習過程を比較・検討する。具体的には、(1)「教育実習」と「体験的プログラム」のTEM 図を記述し、最終的な等至点に行きつくまでのプロセスの違いの比較する、(2)「教師になるプロセス」と「教師を諦めていくプロセス」における重要な分節点と等至点を明らかにする、(3)今後の教員養成カリキュラム改革に求められる「教育実習」と「体験的プログラム」のモデルを提示する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査用の機材として,カメラ・録音機器を購入する。データの書き起こしのために,PCを購入する。日本教育心理学会や九州心理学会に参加し,研究成果を発表するために旅費を使用する。
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