2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a contacting with infants program for communication ability with infants
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23730827
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
田甫 綾野 玉川大学, 教育学部, 准教授 (00583460)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2017-03-31
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Keywords | 触れ合い体験学習 / 世代間交流 / 異年齢交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、家庭科における幼児との触れ合い体験学習のあり方について交流の内容、質に焦点をあて、さまざまな内容の交流場面を観察し、実証的な研究を行った。その結果、(1)身体的同調性が高いかかわり、(2)年長児が交流内容の楽しさやおもしろさを理解しそれを実感している交流が、質の高い交流となることが明らかとなった。 また、この妥当性を証明するために、中学生と幼児のみの交流ではなく、幼児と小学生、幼児と大学生、小学生と大学生についての非日常的な交流活動について観察を行い、上述の2点と同様の結果が考察された。
今年度は「触れ合い体験」学習のプログラムのかかわりの質を構築するため、日常的に異年齢児との交流が行われている幼稚園でフィールドワークを行い、以下のようなかかわりのパターンを分析した。(1)日常的な生活の中で年長児が年少児の世話をする(2)日常的な遊びの中で年長児が年少児を遊びに招き入れる(3)日常的な遊びの中で年少児が年長児のまねをして遊ぶ(4)行事の中で、年長児が年少児の世話をする(5)行事や一斉的な活動の中で、年少児が年長児の姿を真似ようとする。 このように年長児から年少児に対しては身の回りの「世話をする」、遊びについては自分たちの遊びの中に招き入れるという姿が見られた(例えばお店屋さんごっこにお客として招き入れる等)。一方、年少児から年長児に対しては「みて―まねる」という行動が分析された。このように、日常的に異年齢のかかわりがみられる場合には、かつての子どもの異年齢集団における生活や遊びのなかでのかかわりと同様な構図であることが考察された。 このことから、中学生が製作した遊びの楽しさを理解し、自分たちも楽しむ中で、幼児のケアをし、幼児たちのモデルになるようなかかわりを「触れ合い体験学習」プログラムの中で構築することの必要性が明らかとなった。
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Research Products
(2 results)