2013 Fiscal Year Annual Research Report
高次脳機能障害等のある生徒・学生への支援技術による合理的配慮に関する研究
Project/Area Number |
23730856
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 武夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (00379869)
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Keywords | 特別支援教育 / 支援技術 / アクセシビリティ / 合理的配慮 |
Research Abstract |
本研究では,高次脳機能障害等の認知面の障害のある児童生徒・学生の学習上の困難について,その合理的配慮として必要となる支援技術利用に 関する実践研究を実施した。特にテクノロジー利用により,読み書きの困難(e.g., 音声読み上げ,電子書籍,入力支援ツール等),タイムマネジメントの支援(e.g., 電子的なカレンダー,リマインダーの利用),思考や概念のまとめの支援(e.g., マインドマップ )に有効なツールの利用とそのまとめを行ってきた。 最終年度である今年度は,通常の教育場面での利用およびその後の移行支援に関して必要となる合理的配慮と付随する環境整備について,「テクノロジーによる合理的配慮」を教育場面に実装するために必要となる具体的な実践内容は何か,またその期待される効果について重点的にまとめ,高次脳機能障害等の認知面の障害のある当事者および支援者,その他関係者への情報提供につなげる研究と研究成果報告を行った。 特に,2013年に成立した障害者差別解消法や2014年に批准された国連障害者権利条約の観点から,通常の教育場面でこうしたテクノロジーを利用することが,障害者の差別禁止と合理的配慮として求められる可能性について考察した。また,その際に必要となる,テクノロジーの利用を教育場面で支援する人材およびテクノロジーと組み合わせて利用するアクセシブルな教科書・教材の重要性について検討した。
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Research Products
(7 results)