2012 Fiscal Year Research-status Report
高次元データについての検定法の非正規分布に対する頑健性の研究
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23740085
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
山田 隆行 統計数理研究所, リスク解析戦略研究センター, 研究員 (60510956)
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
前年度、正規分布の下で導出された検定法が非正規分布の下でそのまま使用できないことがわかったので、検定法の修正を行った。以下が当該年度に得られた成果である。 1.平均ベクトルの検定法について 2.共分散行列の構造について 1については、正規分布の下で提案されている統計量の分布を多変量T分布など正規分布に近いような分布族を母集団分布として仮定したもとで、変数ベクトルの次元数と標本サイズを共に発散させる漸近枠組みの下で漸近近似分布を導出した。その漸近分散が局外母数の関数となっていたので、それを非正規母集団のもとで推定した。その推定量を使い、所謂Student化統計量を提案した。提案した検定法は、数値実験を通して、多変量T分布などの分布でもある程度の精度をもつことがわかった。この結果を国際研究集会(8th World Congress in Probability and Statistics, July 9-14, 2012, Istanbul, Turkey)にて発表した。成果を論文としてまとめ学術誌に投稿した。現在は審査中である。2については、スウェーデン農科大学のvonRosen教授達とU統計量を用いた検定法について共同研究を行い、論文としてまとめている最中である。検定統計量の漸近分布の導出するアイディアは、平均ベクトルの検定統計量で行ったものと同じである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多群の平均ベクトルの同質性の検定法の提案についても研究成果を出したいと思っているが、いまだ結果が出ていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
成果の集大成を国内研究集会で発表する。論文などにまとめて学術誌に投稿する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
残額は国内旅費に割り当てることを考えている。
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