2013 Fiscal Year Annual Research Report
高次元データについての検定法の非正規分布に対する頑健性の研究
Project/Area Number |
23740085
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山田 隆行 日本大学, 工学部, 助教 (60510956)
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Keywords | 多変量解析 / 高次元データ / 統計的推測 |
Research Abstract |
観測項目の数が標本サイズより大きい高次元データについての平均ベクトルの同質性についての検定法を提案した。平均ベクトルを使い帰無仮説からの乖離度を見つけ、その不偏推定量を調べた。この不偏推定量を検定統計量として採用した。群に共通の共分散行列を仮定することなく下で検定統計量の標本サイズと次元数を共に大きくしていく漸近枠組みでの漸近帰無分布を導出した。この際に観測値ベクトルに多変量線型モデルを仮定して導出を行ったが, 誤差ベクトルの確率分布は楕円分布族を含むような分布で、4次モーメントに関する有界性などを仮定できる特別な多変量分布の下で行った. 漸近帰無分布に基づき検定規準を提案した。また局所対立仮説における漸近分布を調べ、漸近検出力を導出した。シミュレーション実験を行い提案規準の精度を検証した。2013年度統計関連学会連合大会にて、``Testing homogeneity of mean vectors under heteroscedasticity in high-dimension''というタイトルで講演した。以上の内容を論文として纏めたものを投稿中である。 前年度に導出した高次元データの正規性の検定法について、カナダのトロントで行われた22nd International Workshop on Matrices and Statisticsにて``Test for assessing multivariate normality available for high-dimensional data''というタイトルで講演し、公聴者よりいくつかのコメントなどをいただいた。このコメントを基に内容を改善したものを学術誌に論文として投稿し、掲載受理の連絡をいただいた。
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