2012 Fiscal Year Research-status Report
楕円型作用素の精度保証つき固有値評価と非線形問題への応用
Project/Area Number |
23740092
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
劉 雪峰 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (50571220)
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Keywords | 微分作用素の固有値問題 / 高精度な誤差評価 / 有限要素法 / 非線形問題の解の検証 |
Research Abstract |
1.0次補間関数の誤差定数の高精な評価に成功した。補間関数の誤差評価は非線形偏微分方程式の解の検証等に不可欠である。いままで、解析の手法や、有限要素法などによって、補間関数の誤差評価に現れる定数の粗い評価しかできなかった。本研究者はLehmann-Goerischの定理と高次有限要素法を組み合わせて、精度の高い定数の評価を得られた。この研究で開発した方法を拡張して、一般的な補間関数の高精度な誤差評価も可能である。現在、該当結果をまとめて、JJSIAMに投稿して、査読中である。 2.特異性のある固有値問題について、Lehmann-Goerischの定理の応用に必要である特異基底関数の厳密な積分ができった。応用例として、L形の領域でのラプラス作用素の高精度かつ厳密な固有値評価を得た。 3.非線形楕円型偏微分方程式の解に検証について、難点である一般的な共役楕円型微分作用素の固有値評価方法を改善した。一般的な楕円型微分作用素を評価するために、既存の方法は該当問題を簡単なラプラス作用素の固有値問題に変換して、固有値の評価を行っている。しかし、この変換によって、固有値の評価が粗くなって、解の検証が失敗になることが多い。本研究者は一般的な共役楕円型微分作用素を直接処理して、精度のいい固有値評価ができるようになった。その中で、非凸なコーナに現れる特異性を処理するために、以前Poisson問題に成功したHyper-circle方法を拡張して、新しいHyper-circleの方法を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
該当する年度が始まる前計画した2つ重要な問題を全部解けるのようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
非線形偏微分方程式の解の検証について、今まで、微分作用素の固有値評価に工夫して、幾つかの大切な問題を解けるようになった。しかし、解の検証に使用されている近似解の精度が悪いなので、ボトルネック問題として残っている。これからの研究には、解の特異性に合わせて、特別な基底関数を導入して、精度のいい近似解を作る予定。これによって、全般的に良い解の検証方法ができると思われる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究には、以下のところで、研究費を使用することがある。 1.数値計算用ソフトウエアのライセンスの購入と更新など。2.研究に関する資料の収集と購入など。3.該当分野の国内・国際会議を参加して、研究結果を交流すること。
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Research Products
(10 results)