2013 Fiscal Year Annual Research Report
超対称な高次元非可換幾何とトポロジー的量子多体状態の研究
Project/Area Number |
23740212
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Research Institution | Kagawa National College of Technology |
Principal Investigator |
長谷部 一気 香川高等専門学校, 一般教育科, 講師 (60435469)
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Keywords | 非可換幾何 / 超対称性 / 南部代数 / 量子スピン系 / トポロジカル絶縁体 / 非エルミート量子力学 / 国際研究者交流(アメリカ) |
Research Abstract |
近年、トポロジカル絶縁体の強相関な場合に出現すると考えらているトポロジカル絶縁体が興味を持たれている。平成25年度,申請者はこれまでで構築した非可換幾何の数理を分数トポロジカル絶縁体へ適用する研究を行った。その成果は以下のようになっている。 1.Aクラストポロジカル絶縁体と非可換幾何(南部代数)の研究:非可換幾何の幾何学に基づいたAクラストポロジカル絶縁体の理論を構築した。Aクラストポロジカル絶縁体はAクラストポロジカル絶縁体は任意の偶数次元に存在し、量子ホール系の自然な高次元の対応物であると考えられる。その物理的性質について議論を行った。分数電荷、分数統計を有する新奇な性質を膜励起が有することなどを指摘した。その結果は論文としてまとめた。 2:AIIIクラストポロジカル絶縁体と非可換幾何の研究:AIIIクラストポロジカル絶縁体は任意の奇数次元に存在するカイラル対称性を有するトポロジカル絶縁体である。AIIIクラストポロジカル絶縁体はAクラスと同様の性質を持つ。そのため、AIIIクラスは量子ホール系の奇数次元への拡張とみなすことが出来、AクラスからAIIIクラスが次元還元によって導出されることを示すことに成功した。更に、非自明な非可換幾何の構造を導入しようとするとカイラル対称性が必然的に誘導されることを指摘した。その結果は論文としてまとめている最中である。 研究期間全体としての総括は次のようになる。平成23年度は、非可換幾何の高次元、超対称の数理的構築の研究を行った。その数理的研究と並行して、超対称な量子スピン系、非エルミート量子力学への応用した研究を行い、それらのトポロジー的構造を明らかにした。平成24年度は、超対称な量子スピン系の研究を更に深化させ、量子エンタングルメントといった最近の提案された新たな概念の実現についての研究を行った。平成25年度は、上述の通りである。
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Research Products
(3 results)