2011 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロガスタービン用高性能動圧型気体フォイル軸受技術研究開発
Project/Area Number |
23760132
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
馮 凱 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (80595801)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 動圧軸受 / 動特性 / 減衰 |
Research Abstract |
フォイル軸受は,気体を作動流体とする動圧型すべり軸受である.フォイル軸受には様々な種類が存在するが,その中でもバンプ型フォイル軸受は他の形式のものよりも負荷容量が高いため世界中で注目されている.バンプ型フォイル軸受は薄板を波形に成形したバンプフォイルと,軸受面となる円筒状のトップフォイルの2枚のフォイルで構成される.このバンプフォイルがトップフォイルを弾性的に支持し気体圧力に応じて適当に変形することによって,軸とトップフォイルの間のくさび型隙間を維持する.またフォイル間に生じる摩擦力は安定運動に必要な減衰を主にもたらしている.フォイル軸受は気体を作動流体とするため潤滑油を必要としない.そのため,潤滑油を軸受に供給する補機を排除することができ軸受システムの小型軽量化を図ることができる.その他にも,高速運転,高温低温運転,メンテナンスフリーなどフォイル軸受の使用には多くの利点がある.上記の利点がうまく合わさり,フォイル軸受の利用が進んでいる分野にエアサイクルマシン(ACM)がある.上記したように,フォイル軸受には多くの利点があり実際に利用されている例もあるが,負荷容量と減衰が小さいことから高速一定回転の機器にしか適用できず利用される範囲が限定されている.利用範囲を拡大していくためには,軸受性能を計算により求めフォイル軸受設計のコスト,リードタイムを低減することが重要になる.しかしながら重要な軸受性能の一つである減衰は,その発生に摩擦が関係しているため,非線形な現象であり現在でも検討されている例が少ない.そこで本研究では,実際に第1世代,第2世代バンプフォイル軸受を試作し実験を行うことによって軸受パラメータが減衰に与える影響について調べた.実際の実験では偏角,偏心,プリロードを変化させた実験を行い,それぞれのパラメータが軸受に与える影響を明らかにした.
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