2012 Fiscal Year Annual Research Report
半導体レーザを用いた誘電体バリア放電型オゾナイザ内部のオゾン濃度分布計測
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23760261
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
寺西 研二 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (80435403)
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Keywords | 誘電体バリア放電 / オゾナイザ濃度測定 / レーザー光吸収法 |
Research Abstract |
本研究の目的は,誘電体バリア放電型オゾナイザのオゾン生成機構解明を目指し,レーザ光吸収法によるオゾナイザ内部のオゾン密度計測システムを構築することである。 前年度の課題であったオゾナイザ内部でのオゾン密度分布測定結果の再現性の問題について,オゾナイザの構造や光学系などを再度見直し解決することができた。そこでオゾナイザのガス流量や印加電圧を変えながら,オゾナイザ内部のオゾン密度空間分布について調査を行った。その結果,オゾナイザのガス入口から供給された酸素ガスが,オゾナイザの下流に移動しながら徐々にオゾンに変換され,その密度を高めていく様子を確認することができた。何れの条件においても,オゾン密度はガス入口から直線的に増加し,ガス出口付近で飽和する結果となり,ガス出口付近でのオゾン密度はオゾナイザ下流に設けたオゾン濃度計の測定結果とほぼ一致することも分かった。これらの成果は,2012年6月に広島で開催された「第21回日本オゾン協会年次講演会」,2012年7月にポルトガルで開催された「電離気体中の原子分子物理に関する欧州会議(ESCAMPIG 2012)」において発表した。また,Plasma Sources, Science and Technology誌に速報として投稿した。査読結果が返送され,編集者の提案に従い今後は論文として再投稿する予定である。また,同時並行で進めていたレート方程式によるオゾナイザ内部のオゾン生成シミュレーションコードについても完成し,実験条件に併せて計算した結果は実験結果とほぼ一致することを確認している。 本研究は2年間の助成を受けて,ほぼ研究実施計画通りに研究を遂行することができ,一応の成果を得ることができた。今後は,本計測法をオゾナイザ実機において生じている諸問題解決に応用する予定である。
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Research Products
(5 results)