2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23760267
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
與那 篤史 琉球大学, 工学部, 助教 (40505939)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 国際情報交流(韓国) |
Research Abstract |
本研究では既存の電力系統において有用と考えられる太陽光発電設備の発電電力予測について、近似・分類手法を用いた先進的な太陽光発電設備の発電電力予測手法を開発している。気象庁等が配信する予報値と実測気象値との相関について解析し、近似・分類手法による太陽光発電設備の先進的発電電力予測モデルを構築している。また、太陽光発電電力予測モデルの誤差特性を定量的に扱い、高価な蓄電設備の利用を低減することを目的としており、太陽光発電設備と蓄電設備が併設された電力系統の最適運用手法を開発している。本手法は日射量以外の気象予報値からファジー理論およびニューラルネットワークを用いて日射量予測値を定量化する方法に基づいており、太陽光発電電力の予測誤差を考慮して当該システムの運用計画を最適化している。本手法を用いることで太陽光発電設備の発電電力変動抑制に貢献し、完全予測に近い発電者側の売電利益が得られる。さらに、蓄電池容量を十分に有効利用した運用計画が達成され、これらの有効性はシミュレーション結果によって確認した。本研究で提案する蓄電設備の有効利用方法と発電電力予測モデルの誤差特性を考慮した最適運用手法は当該対象地域にのみ適用可能であるとは限らない。例えば、情報通信技術(ICT)を活用したスマートグリッドへの応用や、導入が見込まれる一般家庭用太陽光発電パネルと電気自動車の蓄電池を対象とした最適運用手法についても検討が可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究において日射量以外の気象予報値からファジー理論およびニューラルネットワークを用いて日射量予測値を定量化し、太陽光発電電力予測手法を開発した。また、太陽光発電電力の予測誤差を考慮した蓄電池併設型太陽光発電システムの運用計画を最適化した。提案した予測手法及び運用計画の有効性は太陽光発電設備の発電電力変動の抑制に貢献できること、完全予測に近い発電者側の売電利益が得られること、蓄電池容量を十分に有効利用した運用計画が達成されることをシミュレーション結果より確認しているため、おおむね順調に進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の今後の推進方策は、気象予測及び近似・分類手法を取り入れた先進的な太陽光発電設備の発電電力予測手法の開発ならびに精度向上、蓄電設備の有効利用と太陽光発電電力予測モデルの誤差特性を考慮した最適運用手法の改良、提案手法の検証、研究成果報告である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の使用については、蓄電設備の有効利用と太陽光発電電力予測モデルの誤差特性を考慮した最適運用手法の改良に必要な計算機器及び計算ソフト等の物品費として使用する。また、研究成果の報告を国際会議および国内学会において適宜行い、効率的に本研究を遂行するため旅費として使用する。研究成果を学術論文に掲載する場合は論文掲載料として使用する。
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Research Products
(2 results)