2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規C35テルペン環化酵素の発掘からゲノムマイニング及び非天然型創製への展開
Project/Area Number |
23780114
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 努 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80334655)
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Keywords | テルペノイド / テルペン / イソプレノイド / 生合成 / 酵素 |
Research Abstract |
①枯草菌由来の新型C35テルペン環化酵素(Cyc2)の解析:二リン酸を検出する手法によって酵素的諸性質を解析する系を構築した。また、ヘプタプレニル二リン酸を共同研究によって化学合成することに成功した。 ②枯草菌由来の多環性C35テルペン環化酵素(Cyc3)の解析:スクアレンの環化生成物の二環性トリテルペンがさらに基質として利用されることが示唆された。現在その生成物を単離・構造決定している。 ③マイコバクテリア由来の新型C35テルペン環化酵素(Cyc1)の探索:Cyc1候補であった遺伝子は、大腸菌組換え酵素の酵素活性実験の結果、Cyc1ではないようであった。現在、マイコバクテリアゲノムをランダムに変異させ、セルフリーの酵素活性を指標にCyc1遺伝子候補を探索している。 ④Cyc2ホモログのゲノムマイニング:前年度、好アルカリ性バチルスから新規非環状セスタ・トリテルペンを発見し、Cyc2ホモログがセスタテルペン/トリテルペン合成酵素であることを証明するために、HepS・HepTホモログから基質を酵素合成した。結果が明瞭でなかったため、今年度、C25とC30のポリプレニル二リン酸を化学合成し、Cyc2ホモログと反応させ、セスタテルペン/トリテルペン合成酵素の同定を達成した。 ⑤非天然型テルペンの創製:Cyc2は環状化合物を生合成するのに対し、好アルカリ性バチルス由来Cyc2ホモログは非環状構造を形成する。Cyc2とCyc2ホモログで完全に違うアミノ酸で保存されている箇所をターゲットに環状から非環状タイプに部位特異的変異を行い、ヘプタプレニル二リン酸を基質に精製酵素と反応させたところ、本来の環状化合物に加えて非環状化合物が検出された。また、非天然型も微量検出された。現在、それらの単離・構造決定を行っている。
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