2012 Fiscal Year Annual Research Report
神経免疫異常による統合失調症発症機構としてのエピジェネティック異常
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23791340
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
関 善弘 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30597274)
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Keywords | ミクログリア / オリゴデンドロサイト / ミノサイクリン / STAT1 / SOCS1 |
Research Abstract |
近年、急速に発達したイメージング研究により、ミクログリアが統合失調症の病態に深く関わることがわかってきた。ミクログリアは炎症性サイトカインの産生を介して白質に異常をきたし、病態を形成することが明らかになりつつある。また、統合失調症モデル動物においてオリゴデンドロサイト障害が指摘されており、活性化ミクログリアがオリゴデンドロサイトに影響を及ぼすことが想定されているが、いまだ詳細な報告はない。そこで本研究では活性化ミクログリア/オリゴデンドロサイトの共培養系を用いて、活性化ミクログリアと共培養後のオリゴデンドロサイトの病理学的変化について検討を行い、以下の①-③の結果を得た。①活性化ミクログリアはオリゴデンドロサイトにアポトーシスを誘導した。②非定型抗精神病薬であるアリピプラゾール(ARI)と抗生物質であるミノサイクリン(MINO)はオリゴデンドロサイトのアポトーシスを抑制した。③MINOは活性化ミクログリアの細胞内のSuppressors of Cytokine Signaling (SOCS)-1の発現を上昇させることで、Signal Transduction and Activator of Transcription(STAT)-1のリン酸化を抑制し、炎症性サイトカインの産生を減少させていた。本実験の結果を受け、統合失調症モデル動物でin vitro実験の結果を検証すべく、免疫組織学的検索、分子生物学的検索や、代謝イメージング法などを用いた動物実験を推進している。
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