2011 Fiscal Year Research-status Report
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23791488
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
池本 哲也 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20398019)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | Foxp3 / 免疫寛容 / 実験的膵島移植 / 調節性T細胞 |
Research Abstract |
検討主要組織適合抗原(MHC)が不一致であるBalb/c(H-2d)マウスからC3H/He(H-2k)マウスへの膵島移植を既に確立された方法(池本、平成17-19年度科学研究費補助金 課題番号17790918 若手研究(B))で行った。この組み合わせの膵島移植は免疫抑制剤なしでは拒絶され生着しない。DST(C3H/He由来のsplenosytes,108個、尾静脈より)を行った後のレシピエント体内のTreg populationを経時的に計測する(immunomonitering)。【実験群】(1)コントロール群 (PBS投与群)(2)DST群 (whole splenocytes108個投与群)の2群において下記の項目を検討する.【検討項目】(1)膵島移植片生着日数(血糖計測にて評価) (2)経時的レシピエント体内Treg(Foxp3+CD4+CD25+Tcell)比率(Day0,Day3,Day5,Day7,Day10,Day14,Day 21)のFACs解析 (3)DST後のTregをMagnetic cell sorting system(MACS)により分離・精製し、リンパ球混合試験(stimulatorとして誘導されたTreg,responderとしてnaïve C3H/He:donor strain,naïve Balb/c:recipient strain, naïve C57/Bl6:3rd partyのリンパ球を用いる)を行い、ドナー特異的であるかどうかを検討する。上記を解析し経時的にいつが最も効果的にドナー特異的Tregを誘導できるかを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記実験系において、移入細胞のうち、magnetic cell sorting systemによって分離されたCD3-MHC-CD9-CD11b+細胞群(マクロファージもしくは樹状細胞)が最も効率よくレシピエント体内においてDonor-specific Tregを誘導することが判明した。DSTにおける責任細胞同定は未だ詳細な報告がなく、新たな発見として学会報告を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
上記結果を踏まえて、最も効率的にレシピエント体内でTregを誘導した状態において、今年度は実際に膵島移植を行い、その結果を解析する予定である(血糖変動および移植組織検討)。IDO発現が誘導された樹状細胞およびexpansionされたTregにどのような影響を及ぼすのかをFACSおよび免疫組織学的染色を行い解析する予定である。問題点:レシピエントマウスの血糖追跡にやや時間を要する(移植効果判定には少なくとも100日を要するため)。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、平成23年度の樹状細胞の免疫寛容状態の研究を発展させ、今回の主眼であるIDOについてさらに追求していく。そのために必要なディスポーザブル器具、FACS用試薬を購入しDSTによる樹状細胞のIDO強発現および免疫寛容状態の評価に関する実験を行うほか、平成23年度に得た成果について、免疫寛容誘導状態の免疫担当細胞に対しての特殊検査(DNAマイクロアレイ)の業者委託を行う。平成23年度から繰越した166,788円は解析費の一部を充当する予定である。
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Research Products
(2 results)