2013 Fiscal Year Research-status Report
胆道癌に対する術前処置計画・手術計画立案のためのナビゲーションシステムの構築
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23791517
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 彰一 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (50568467)
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Keywords | 胆道癌 / 門脈塞栓術 / ナビゲーション / シミュレーション / 3次元画像 |
Research Abstract |
胆道癌に対する術前処置計画・手術計画立案のためのナビゲーションシステムの構築を研究中である。 平成23年度はパイロット試験を行い、平成24年度は、パイロット試験の結果解析を行って本ナビゲーションシステムの有用性を平成24年7月の第67回日本消化器外科学会総会にて『肝切除シミュレーションに併施可能な門脈塞栓術のナビゲーションシステムの開発』として口演を行った。 当初は平成24年度にナビゲーションシステムの使用の有効性を示すランダム化試験を予定していたが、平成24年6月に研究者が施設異動(東京大学→埼玉医科大学)となり、現施設においては前施設に比較して胆道癌患者が少なく、ランダム化試験に必要な患者数が満たされないため、ランダム化試験に代わって、より精度の高いシミュレーションとナビゲーションを施行するためのシステムの改良に携わった。すなわち、過去のデータの解析を行って肝切除範囲をより正確に計測・表示するための工夫、ならびに術中にシミュレーション画像をリアルタイムに参照するナビゲーションの開発を行い、それらの成果を国際学会で発表した。 平成25年度は当施設での門脈塞栓術を施行した5症例について平成24年度に改良を加えた3次元画像構築を行い、全症例において実際の血管造影の画像に一致することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者の施設異動に伴い、患者数の不足により平成24年度以降に計画していたランダム化試験の施行が困難となった。現ナビゲーションシステムの有効性をランダム化試験により示すことは困難となったが、ナビゲーションシステムのさらなる改良を行い、より精度の高い3次元画像の作成が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
改良を加えたシミュレーション・ナビゲーションシステムを用いて、本施設において門脈塞栓術ナビゲーションの有効性を検証する臨床試験を継続する。すなわち、①門脈塞栓術前の肝容積評価と画像構築②門脈塞栓術施行時の3次元画像によるナビゲーション③門脈塞栓術後の肝容積評価を行い、門脈塞栓術の所要時間、被曝線量、門脈塞栓術後の再疎通率、予定残肝容積の増加率、切除肝重量を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ランダム化試験に代えて少ない症例でパイロット試験を継続している。今後もパイロット試験を継続し症例を蓄積するため、次年度の研究費用として繰り越さざるを得なかった。 物品費(臨床試験に伴う研究データの管理、画像データ保存に必要なハードディスクドライブ等のデジタル機器等) 500,000円 その他(研究結果の発表のための国内外の学会参加に伴う旅費、学会参加費、論文投稿費等) 500,000円
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