2014 Fiscal Year Annual Research Report
胆道癌に対する術前処置計画・手術計画立案のためのナビゲーションシステムの構築
Project/Area Number |
23791517
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 彰一 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (50568467)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 胆道癌 / 門脈塞栓術 / ナビゲーション / シミュレーション / 3次元画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
大量の肝切除を要する肝門部胆管癌や広範囲胆管癌において、切除予定の肝臓を縮小し、残る肝臓を大きくすることで手術後の肝不全を回避することを目的として、術前に門脈塞栓術が行われる。門脈塞栓術においては2次元のレントゲン透視画像上で3次元的な門脈の分岐形態を理解しつつカテーテルの操作を行うことが求められるが、われわれは門脈塞栓術施行前に撮影したCT画像から門脈の立体画像を構築し、門脈塞栓術を施行する透視室や手術室においてその画像を参照できるナビゲーションシステムを構築した。 平成23年度より東京大学医学部附属病院にて12例の症例に対してパイロット試験を行い、全例にてナビゲーションが可能であったこと、うち3例において透視画像のみでは把握困難な門脈の分枝形態を同定できたことが示され、全国規模の外科系学会にて発表した。 平成24年度以降にランダム化試験を施行する予定であったが、研究者が埼玉医大へと異動となり、試験に該当する症例が不足することとなったため、ランダム化試験の施行は断念し、術中にリアルタイムに血管画像を描出するためのナビゲーションシステムの開発・改良を行った。それをもとに平成25年度に埼玉医科大学総合医療センターにて施行された門脈塞栓術5例に対してナビゲーションを施行し、全例において精緻な門脈画像の描出に成功した。 平成26年度には、さらに4例の門脈塞栓術症例についてナビゲーションを施行した上で、平成23年度以降にナビゲーションを施行した計21例の症例についての実行可能性、有効性について結果をまとめ、平成27年9月に開催される全国規模の学会(日本胆道学会学術集会)において成果を発表する。
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Research Products
(1 results)