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2012 Fiscal Year Research-status Report

神経因性疼痛におけるDセリンの作用

Research Project

Project/Area Number 23791729
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

伊藤 美保  東海大学, 医学部, 助教 (10366073)

KeywordsDセリン / 神経因性疼痛 / Dアミノ酸 / Dアミノ酸酸化酵素
Research Abstract

下行性疼痛抑制経路におけるグルタミン酸受容体の機能について明らかにする目的で、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体の内因性リガンドであるD-セリンを髄神経結紮損傷(SNL)モデル(Chung model)を作成したDアミノ酸酸化酵素欠損マウスに腹腔内投与し熱刺激、von Frey testを行った。熱刺激はマウスをホットプレート上にのせ後肢足底(1足は損傷足、他方はSham足)に熱刺激を与え、逃避するまでの時間を測定した。Von Frey test はマウスを網板上にのせ、Von Frey Filamentsを用いて両後肢足底に加重をかけ、逃避する重さを測定し、アロディニアの程度を検査する。その結果、Dアミノ酸酸化酵素活性維持マウス(コントロール)にくらべてDアミノ酸酸化酵素欠損マウスは疼痛行動のすこあが増加した。しかし、コントロールと比べて有意な差は認められなかった。脊髄のDアミノ酸酸化酵素、およびセリンラセマーゼ遺伝子、タンパク質発現解析を行い、Dアミノ酸酸化酵素発現が無いことなどを確認した。神経因性疼痛に関する多くの基礎研究がなされ,神経損傷に伴う異常痛の発症メカニズムが解明されつつあるが,神経因性疼痛の病態の複雑性のために,未だ,その全貌を解明するに至っていない.今後は坐骨神経部分損傷(PSL)モデル(Selzer model)あるいは絞扼性神経損傷(CCI)モデル(Bennet model)を用いて同様な疼痛実験を行いたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

申請時に提出した研究計画書の本年度の計画では神経因性疼痛発症により変化する部位をより詳細に検討する。すなわち、神経損傷後のモデルラット各組織において、SrrおよびDAOのmRNA量、タンパク質量、およびDセリン濃度の変化をin situ hybridaization法および免疫組織化学法を用いて損傷足とSham足とを比較検討する、述べた。本年度は髄神経結紮損傷(SNL)モデル(Chung model)を作成したDアミノ酸酸化酵素欠損マウスで同様な実験を行い、コントロールと比べて有意な差は認められなかった。脊髄のDアミノ酸酸化酵素、およびセリンラセマーゼ遺伝子、タンパク質発現解析を行い、Dアミノ酸酸化酵素発現が無いことなどを確認した。よって、本年度はほぼ計画どおりの進捗状況と考える。

Strategy for Future Research Activity

神経因性疼痛に関する多くの基礎研究がなされ,神経損傷に伴う異常痛の発症メカニズムが解明されつつあるが,神経因性疼痛の病態の複雑性のために,未だ,その全貌を解明するに至っていない.今後は坐骨神経部分損傷(PSL)モデル(Selzer model)あるいは絞扼性神経損傷(CCI)モデル(Bennet model)を用いて同様な疼痛実験を行いたい。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

主に神経因性疼痛モデルマウスの遺伝子発現解析、タンパク質発現解析を中心とした研究を行い、これらの実験に必要な研究費を使用する計画である。

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Published: 2014-07-24  

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