2012 Fiscal Year Annual Research Report
アーベル多様体に関する有限性とガロア表現の分類について
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23840028
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小関 祥康 京都大学, 数理解析研究所, 研究員 (00614041)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | アーベル多様体 / ガロア表現 |
Research Abstract |
本研究は,Liu 加群と呼ばれるガロア表現を分類する加群に関しての性質を調べ上げ,ガロア表現の性質を調べることに応用することが狙いの中の一つだった.今年度の研究では,主にねじれクリスタリン表現とねじれ Liu 加群の対応について考察した.最も大きな成果としては,2006年に M. Kisin によって証明されたクリスタリン表現の充満忠実性定理(Breuil 予想と呼ばれていた)のねじれクリスタリン類似を証明できたことにある.これにより,ねじれクリスタリン表現という一般には考察の難しい対象たちの成す圏の圏論的性質が,非常に簡単な線形代数の成す圏で捉えることができるようになったことになる.また,与えられた Liu 加群がクリスタリン表現に対応するための必要条件を Gee-Liu-Savitt が与えていたのだが,それが十分条件でもあることを証明した.これにより,クリスタリン表現と Liu 加群との対応が完全に判明したことになる. 一方で,本研究のもうひとつのテーマであるアーベル多様体の個数の有限性予想である「Rasmussen-Tamagawa 予想」についても研究を進めた.九州大学の田口雄一郎氏との共同研究として,二つの p 進表現の法 p 表現が合同であるときに元の表現の性質がどの程度復元できるかという問題に対して一定の成果を得ることができた.この結果によりRasmussen-Tamagawa 予想の非常に特殊な場合が直ちに従うことがわかる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)