2012 Fiscal Year Annual Research Report
固相メビオールゲル中で育成させる新規タンパク質結晶化技術
Project/Area Number |
23860028
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉山 成 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90615428)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | メビオールゲル / 固相ゲル中結晶化法 / 創薬 / 分子設計 / アガロースゲル / タンパク質結晶化 / X線構造解析 / 相転移 |
Research Abstract |
薬剤とタンパク質との相互作用を立体構造情報を基に議論し、生体内における種々の生物反応を考察することは、分子設計や創薬という観点から必要不可欠である。そのためには良質なタンパク質結晶を作製する必要があるが、結晶は豆腐のように脆いため、技術的な問題があった。これらの問題解決のため、結晶化実験を完全に固化したアガロースゲル中(固相ゲル中)で育成させる新しい結晶化技術の開発取り組んできた。しかし、固相ゲル中で結晶を育成させるためには、流動性のあるアガロースゾル溶液とタンパク質溶液を混合する必要があるが、アガロースのゲル化温度は通常35℃以下であるため、ゾル状態を維持できる35℃以上では、混合時にタンパク質が損傷してしまうことが問題であった。研究代表者は、アガロースとは正反対のゾル-ゲル温度相転移を起こすメビオールゲル(Mebi)を用いた結晶化技術が確立できれば、この問題が解決できると考え研究を行った。本年度は次の実験を行った。 Mebiは、これまで結晶化実験に使用された例がないため、はじめに4 種類のタンパク質を用いて最適なタンパク質溶液との混合方法を検討した。その結果、室温でゲル化させた後、22度で結晶化を行うことによって全てのタンパク質で単結晶を再現性良く得ることに成功した。また、結晶化条件は従来法の条件とほぼ同じであることを確認した。Mebiを用いたタンパク質結晶化実験の成功は世界初である。 ゲル中で育成した4 種類のタンパク質結晶を用いてX線回折実験を実施し、本技術の有効性を検証した。その結果、4 種類のタンパク質結晶において、1.2A分解能を超える高分解能データの収集に成功し、それらが良質な単結晶であることを確認した。また、これらの結晶学的データは、従来法で得られた結晶の結晶データとほぼ同じであることも確認し、本技術の有効性を証明することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)