2012 Fiscal Year Annual Research Report
タスクアンビエント空調における人体局所冷却と呼吸域空気質が知的生産性に与える影響
Project/Area Number |
23860053
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Research Institution | University of the Sacred Heart |
Principal Investigator |
西原 直枝 聖心女子大学, 文学部, 講師 (90611129)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 建築環境・設備 / 知的生産性 / 室内環境質 / 脳内酸素代謝 |
Research Abstract |
省エネルギー性の高いシステムとして、人体に近い空間を効率的に空調できるパーソナル空調やタスク・アンビエント空調が着目されている。本研究の目的は、人体周辺を局所的に空調する場合における、温熱環境や空気環境が知的生産性へ与える影響を検討し、局所空調時の人体反応特性を明確にすることである。 平成24年度は人体の局所冷却が知的生産性に与える影響について検討した。タスク・アンビエント空調等が使用される環境では、省エネルギーのために執務者周辺のタスク域のみを効率的に空調し、アンビエント域は冷房設定温度を高めの28℃程度に設定して運用する場合が多い。本研究では研究対象として、室内温度が28℃程度の中程度の高温環境下において、局所的に人体が冷却されるという場合を設定し知見を得ることとした。申請時は、夏季のオフィス環境を想定した人工気候室内での被験者実験を想定していたが、研究設備環境等の関係で被験者実験の実行が困難となったため、タスク・アンビエント空調に特有の室内環境条件の物理環境データを測定し、人体モデルを用いて数値計算を行った。これまでのサーマルマネキン実験や被験者実験において蓄積してきたデータと比較をすることで、その冷却効果や、脳内酸素代謝に与える影響を評価した。全身を均一な室内環境に曝露することを想定した条件においては、室内環境温度が高くなると、メンタルワークロードの指標である精神作業時の総ヘモグロビン濃度増加量は大きくなるという線形関係が認められた。一方、上半身をタスクファンの気流によって局所冷却する場合については、人体モデルによって冷却効果を評価したところ、熱損失量や体感温度が同程度の全身冷却時と比べて、作業時の総ヘモグロビン濃度の増加は小さいことがわかった。また、前年度に本研究によって得られた室内空気質に関する実験結果のデータを詳細に検討しまとめ、国際誌に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)