2011 Fiscal Year Annual Research Report
マウスES細胞の樹立過程のライブセルイメージング解析
Project/Area Number |
23870017
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上田 潤 大阪大学, 微生物病研究所, 特任助教 (80450394)
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Keywords | ES細 / ライブセルイメージング / エピジェネティクス |
Research Abstract |
ES(胚性幹)細胞やips(人工多能性幹)細胞は再生医療の切り札として大きく期待されている。しかしながらES細胞が生体内のどの時期の細胞に由来するのか、またどのような過程を経てICM(内部細胞塊)の細胞がES細胞になるのかなど、まだ解決されていない疑問は多い。本研究ではマウス初期胚からのES細胞の樹立過程を、各種レポーターマウスを用いてライブセルイメージングすることで、ES細胞の起源、ES細胞の形成過程について明らかにすることを目的としている。 昨年度はES細胞樹立過程のライブセルメージングを行うのに必要不可欠な各種ノックインマウスの作製を行なった。当初の計画ではES細胞が樹立される過程での細胞系譜の変遷を単純に追跡することを考えていたが、米国ベイラー医科大学のThomas Zwaka博士らのグループから手法は異なるものの、類似の研究が報告されたため(Chu et a. CurrBiol. 2011)研究の方向性を少し軌道修正した。具体的には、エピジェネティクスの変化を可視化出来るレポーターマウスも作製し、これと細胞系譜を追跡出来るレポーターマウスを組み合わせることでES細胞の樹立過程をイメージングしようと計画している。これらの各種レポーターマウスを用いて平成24年度の後半くらいより本格的な解析に移行したいと考えている。 なお、本研究課題で樹立したレポーターマウスはES細胞研究、生殖細胞研究にも有用となる可能性があるため、バイオリソースとして迅速に論文等で公開し、広く生命科学研究者に提供する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ES細胞樹立過程のライブセルメージングを行うのに必要不可欠な各種ノックインマウスの作製を行ない、既にキメラマウスを得ている。現在これらのキメラマウスと野生型のマウスを交配することでF1世代を樹立しようとしている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画ではES細胞が樹立される過程での細胞系譜の変遷を単純に追跡することを考えていたが、米国ベイラー医科大学のThomas Zwaka博士らのグループから類似の研究が報告されたため(Chu et a.CurrBiol. 2011)、研究の方向性を少し軌道修正した。具体的には、エピジェネティクスの変化を可視化出来るレポーターマウスも作製し、これと細胞系譜を追跡出来るレポーターマウスを組み合わせることでES細胞の樹立過程をイメージングしようと計画している。
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Research Products
(4 results)