• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2011 Fiscal Year Annual Research Report

骨肉腫の肺転移形成と血液凝固・線溶因子との関連

Research Project

Project/Area Number 23890070
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

木村 浩明  金沢大学, 附属病院, 医員 (50608693)

Keywords骨肉腫 / 肺転移 / 凝固・線溶因子 / 蛍光蛋白
Research Abstract

本年度はまず、転移能の異なる骨肉腫細胞を数種類樹立した。ヒト骨肉腫cell line 143Bの核にGFP、細胞質にRFPが発現した2色の蛍光を有する143B-dualが作成済であったため、この143B-dualをヌードマウスの尾静脈に注射し実験肺転移を作成、それを培養細胞株に戻すin vivo細胞継代を行った。そこで樹立したcell lineを143B-LM1とし、このcell lineを用いてin vivo継代を更に繰り返して行い、143B-LM2,143B-LM3,143B-LM4まで樹立した。
次にこれらの肺転移形成能を調べた。それぞれのcell lineを1×10^6個ヌードマウスに尾静注し、2週間後に肺を切除して、肺転移の個数を蛍光顕微鏡を用いて定量化した。またヌードマウスの脛骨に2×10^5個細胞を移植し同所移植モデルを作成。移植4週後に同じように肺を切除して、肺転移の個数を蛍光顕微鏡を用いて定量化した。その結果、in vivo継代の数が増すごとに転移能が上がっていくことを確認した。
今回の結果から、転移能の異なる骨肉腫の細胞株を4種類得ることができた。転移能が上がるに連れて上昇していく分子や蛋白を見つけることで、骨肉腫の肺転移の治療につながっていくと考えている。このcell lineは今回の凝固・線溶因子の実験のみならず、他の因子の解析にも使用することができる。また、これらのcell lineすべてに蛍光蛋白が安定して発現していることも確認しており、転移能の違いによる細胞動態の観察もsingle cellレベルで可能である。
次年度は、本年度の結果に基づいて、ElizaやPCRで各cell lineにおける線溶関連因子の発現をまず確認していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度中に凝固・線溶因子の発現に関してElizaやPCRまで行う予定であったが、in vivo継代による転移能の異なるcell lineの樹立に予想以上に時間を要したため、行うことができなかった。

Strategy for Future Research Activity

次年度は、最初にElizaやPCRで各cell lineにおける線溶関連因子の発現をまず確認していく予定である。次に、高転移株で発現が亢進していた因子をshRNAでノックダウンし、ノックダウンすることで肺転移形成能がどうなるかを確認する。
また骨肉腫の同所移植モデルを作成し、転移にプラスに関与していた因子の中和抗体を用いることで、マウスの肺転移の発生および生存率に差が出るかを確認し、骨肉腫に対する分子標的治療薬となるかについて検討を行なっていく。

URL: 

Published: 2013-06-26  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi