2011 Fiscal Year Annual Research Report
道徳的雰囲気の醸成による不適応生徒への効果的介入の為の道徳教育プログラムの開発
Project/Area Number |
23906007
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Research Institution | 広島市教育委員会 |
Principal Investigator |
森川 敦子 広島市教育委員会, 指導第二課, 主任指導主事
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Keywords | 道徳教育プログラム / 中1ギャップの解消 / 道徳的雰囲気の醸成 |
Research Abstract |
【研究目的】 近年、中学校1年生の学校不適応による不登校や問題行動等の増加が教育問題の一つとして指摘されている。本研究の目的は、道徳的雰囲気の醸成による中学1年生の不適応生徒への効果的介入の為の造徳教育プログラムの開発することである。 【研究方法】 本研究では、入学直後の中学1年生を対象に、ソーシャルスキルトレーニングと規範意識を育成する道徳授業、思いやりを育成する道徳授業を組み合わせた不適応感を解消するための道徳教育プログラムを実施し、規範意識と対人的適応感や向社会性との関連及び適応感向上のメカニズムについて検討するとともに、道徳授業の組み合わせ方についても検討し、道徳的雰囲気の醸成による不適応生徒の為の効果的な道徳教育プログラムの開発を行った。 【研究成果】 本研究の結果、道徳的雰囲気の醸成による中学1年生の不適応生徒への効果的介入の為の道徳教育プログラムを開発し、以下の点を明らかにした。 (1)規範意識の向上が対人的適応感の向上に影響を与える。 (2)対人的不適応感を減少させる効果的な道徳教育プログラムの要素として、向社会的スキルの育成と規範意識の育成の両方を含む必要がある。 (3)道徳教育プログラムの構成としては、まず、ソーシャルスキルトレーニングと思いやりを育成する道徳授業によって、向社会的な道徳的雰囲気を醸成し、その後に、規範意識を育成する授業を実施する方が、先に規範意識を育成する授業を実施するよりも対人的不適応感の減少に効果がある。(619字)
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Research Products
(2 results)