2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23907016
|
Research Institution | (独)日本学生支援機構大阪日本語教育センター |
Principal Investigator |
清水 孝司 (独)日本学生支援機構大阪日本語教育センター, 教員
|
Keywords | 日本語作文コーパス / 韓国語対訳コーパス / 縦断的コーパス |
Research Abstract |
(1)研究の目的 【韓国語母語話者による縦断的日本語作文コーパスとその韓国語対訳コーパスの構築】 現在、様々な母語話者が日本語を学んでおり、学習者の母語に特化したより効果的な教授法が求められている。日本語と共通した表現を数多く持つ韓国語母語話者は、他の言語母語話者と比べて容易に日本語習得ができるという利点がある。しかし、その反面、両言語には相違点もあり、韓国語母語話者であるがゆえに習得に注意しなければならない点も多々ある。本研究は、韓国語母語話者に毎月日本語とその対訳の韓国語の作文を書いてもらい、日本語習得の縦断的作文コーパスを構築することを目的とする。そして、コーパスを分析することにより、韓国語母語話者に特化した効果的な日本語学習シラバス構築に貢献することを目指す。 (2)研究の方法 【韓国語母語話者の1年間の日本語と韓国語の作文採取】 日本国内の日本語学校や専門学校や大学に通っている30人の韓国語母語話者に日本語の作文を書いてもらい、その後、対訳となる韓国語の作文を書いてもらった。この作文採取を毎月定期的に異なる題で10ヶ月間行い、縦断的な作文コーパスを構築した。 (3)研究成果 【韓国語母語話者の日本語習得研究を推進させる縦断的作文コーパス】 韓国語母語話者による10ヶ月の縦断的「日本語作文コーパス(275編)」とその「韓国語対訳作文コーパス(275編)」が完成した。今後、韓国語母語話者に特化した様々な日本語習得研究やシラバス構築に大きな貢献をする画期的なものになると考えられる。既に、現在まで蓄積したコーパスだけでも、日本語の「のだ」文や「ながら」等の表現の習得に大きな困難が見られることがわかっている。
|
Research Products
(1 results)