2011 Fiscal Year Annual Research Report
パフォーマンス評価を取り入れた男性教員による男女共習ダンス授業の比較的研究
Project/Area Number |
23908042
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
與儀 幸朝 琉球大学, 教育学部附属中学校, 教諭
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Keywords | パフォーマンス評価 / ダンス必修化 / 男性教員によるダンス授業 |
Research Abstract |
○研究目的 本研究は平成24年度から完全実施される学習指導要領(保健体育科)におけるダンスの必修化に伴って、男性教員による男女共習の実践からパフォーマンス評価を取り入れた授業を展開して、その介入効果について通常の問題解決学習との比較的研究を試みた。実践を通して、確かな学力の基盤である学習意欲と、知識を活用する力を育む思考過程にどのような影響を及ぼすのかについて明らかにすることを目的とした。 ○研究方法 学習意欲の変容をみる評価尺度として、学習意欲を高めると思われる指導法の有効性についての客観的検証などを目的として開発された西田保(1989)の体育に関する学習意欲検査を用いて二元配置分散分析を行った。また、学習意欲の変容を幅広く捉えることを目的として、独自に主観的評価尺度を作成して、X^2検定を用いた分析を行った。なお、体育に関する学習意欲検査と独自に作成した主観的評価は、単元前と単元後に実施した。思考過程の変容をみるためにポートフォリオ型の個人学習ノートを作成して、毎時間授業後に自由記述の感想を記入させた。そして記入した感想をテキスト化したうえで、テキストマイニングを用いた分析を行った。 ○研究成果 体育に関する学習意欲検査においては、学習過程の違いによって交互作用は見られなかった。しかし、単元前と後の時期においては、主効果が有意に変化した。また、独自に作成した主観的評価においては、学習過程の違いによって差が表出し、介入群において有意な変化が認められパフォーマンス評価の有効性が示された。 思考過程においても、学習過程の違いによって差が表出した。介入群において平均記述文字数や品詞別出現頻度の多かった主要語において、思考の深化をうかがわせる結果が表出し、コンセプトマップを用いた分析では、拡散的な思考活動の特徴が確認された。従って、パフォーマンス評価を用いた学習過程では、思考活動が拡散的に展開されることが判明した。
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Research Products
(1 results)