2011 Fiscal Year Annual Research Report
新時代の保健体育授業モデルを活用した「よい体育授業」を創るための授業づくり支援
Project/Area Number |
23908045
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Research Institution | 静岡県立観音山少年自然の家 |
Principal Investigator |
國松 保 静岡県立観音山少年自然の家, 教員
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Keywords | よい体育の授業 / 体育の授業づくり支援 / 小学校教師体育専門外 |
Research Abstract |
1研究の目的 本研究では、体育を専門とする教師だけでなく、体育の授業に関わる誰もが「よい体育授業」を創るための授業づくり支援のあり方について考察することを目的とした。 2研究の方法 小、中学校にて体育の授業を行っている教師を対象とし、体育の授業づくりの過程において、教師が対応すべき課題、体育の授業づくりに関する研修の実態の把握のためにアンケート調査を実施した。それらの結果から、誰もが「よい体育授業」を創るための授業づくり支援のあり方について考察した。 3研究の成果 アンケート調査対象者を、学んだ大学、大学院の学部・学科で、小学校教師体育専門外(属性1)、小学校教師体育専門(属性2)、中学校教師(属性3)とし、3つの属性別に調査結果を検証した。その結果、体育の授業づくりの過程において、教師が対応すべき課題に対し、体育専門外である属性1は、教科内容に関する指導技術、授業の構成、学習活動における即時的対応で意識が低い傾向がみられた。また小学校教師(属性1、2)は、授業の展開場面での音声・表情・所作等、中学校教師(属性3)は授業の展開場面での学習環境づくりでそれぞれ意識が高い傾向がみられた。さらに、学習指導要領の内容の理解、板書・掲示物の活用、個への支援計画においては、すべての属性で意識が低い傾向がみられた。これらの授業づくりを支える研修の実態として、すべての属性で多くの教師が体育の授業づくりに興味があり、個人研修を必要としていた。しかし日常の業務で時間がなく、研修の時間があまりとれていないことが明らかになった。 これらの調査結果から、体育の授業づくりに関する各属性の傾向、研修の実態を捉え、授業づくりの過程(構想・展開・評価・改善)に沿って、教師が対応すべき課題に対する実践例の資料を3つの属性別に作成することで、体育の授業に関わる誰もが「よい体育授業」を創るための授業づくり支援になると考える。
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