2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23909010
|
Research Institution | 福井市立社中学校 |
Principal Investigator |
宇野 秀夫 福井市立社中学校, 教諭
|
Keywords | 地質素材の教材化 |
Research Abstract |
次の研究目的を立て、研究に取り組んだ。 (1)福井県の地質素材を教材化した学習プログラムを開発し,福井県の地質の学術的な重要性を認識するとともに地質を産業に利用しながら生活してきた先人の知恵を理解するようにする。 (2)開発した学習プログラムを実践することで,福井県と日本形成への地質概念への理解を深め,科学的な見方や考え方をすることができる。 下記の学習プログラムを開発し実践を行った。 (1)第1学年大地の変化「火山のはたらき」福井県内にある姶良(Tn)火山灰、大山カルデラ(DKP)火山灰を採集し、火山のつくりと鉱物組成の関係を学習する。 (2)第1学年「火成岩堆積岩」福井県内の火成岩(玄武岩、安山岩、流紋岩)堆積岩(礫岩、砂岩、泥岩、凝灰岩、石灰岩、チャート)を採集して岩石標本とした。岩石が採集された地質と年代を地質図で比較することで、福井県の一部の地質が生成されたしくみを学習する。 (3)第1学年「化石」奥越地域の中生代の化石,福井市内の新生代の植物化石などを標本とし,化石と地質年代との関係を学習する。 (4)第2学年化学変化と原子分子「酸化,還元」福井県坂井市サンセットビーチでは砂鉄を含む地層が表出しており,過去にたたら製鉄が行われていた。地質素材が古代の産業として利用されていたことを学習し、資源としての金属を学習する。 (5)第1学年「身の回りの物質」敦賀杉崎地区にある石灰岩層で、気体の発生実験や、水溶液の性質を調べる実験を行い、福井県の地質素材が化学実験に活用されていることを学習する。 (6)第1学年「総合学習」足羽山を構成している笏谷石(火山礫凝灰岩)の歴史、文化、科学的に分析して、福井市自然史博物館と連携した授業を行う。 福井県の地質を科学的に考察する学習プログラムを開発することができた。また、実践を通して、自然科学に対する意欲を高め、地質を科学的に分析することができる生徒を育成することができた。
|
Research Products
(2 results)