2011 Fiscal Year Annual Research Report
熟練教師の科学的探究型授業に見られる発問・指示の分析とそれを生かした参考書開発
Project/Area Number |
23909048
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Research Institution | 浜松市教育委員会 |
Principal Investigator |
竹本 石樹 浜松市教育委員会, 学校教育部・指導課, 指導主事
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Keywords | 発問・指示 / 科学的探究 / 若手教師育成 |
Research Abstract |
平成22年度には「熟練理科教師による科学的探究型授業の板書機能分析とそれを生かした板書参考書の開発(課題番号22909047)」に取り組み、次の8つの授業場面での板書機能について報告した。(1)テーマを設定する場面、(2)見通しを持つ場面、(3)テーマを意識して考察する場面、(4)実験結果から結論を導く場面、(5)能力を育成する場面、(6)ものづくりを活性化する場面、(7)学習したことを生活に生かす場面、(8)日常的に言語能力を高める場面。 本研究では、経験豊かな熟練教師10人の52授業を音声記録し、それを分析し、上の(1)から(8)の場面において、発問や指示の言葉を具体的に明らかにし、「発問・指示の参考書」を作成した。さらに若手教師の「発問・指示の参考書」を活用した授業実践を通して、その評価を行い、質的改善を図った。 この結果、次のような成果を残すことができた。 ・熟練教師の知見を生かした「発問・指示の参考書」を開発することができた。これは、若手教師の科学的探究型理科授業力育成へ貢献する。 ・結果的に学習指導要領に基づく授業を行う上で大切にしなければならないことが整理されることになった。そのため、「板書参考書」は、学習指導要領に基づく授業を行う際にも貢献する。 また、課題としては以下のことがあげられる。 ・さらに、多くの熟練教師から知見を得ることが必要である。熟練教師の大量退職を前に、熟練教師がこれまで経験的に得た知見を整理、蓄積し、後世に伝える必要がある。
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