2011 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル教科書と実物投影機で児童の算数的表現力を高める算数科指導方法の開発
Project/Area Number |
23910002
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
宇田 智津 和歌山大学, 教育学部附属小学校, 教員
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Keywords | デジタル教科書 / 実物投影機 / 算数科 |
Research Abstract |
1.研究目的:本校では、実物投影機とプロジェクターが各教室に設置され、ICT機器を日常的に授業の中で活用することができるようになっている。活用していく中で、実物投影機の効果として児童の知識・理解や表現・処理の観点で学力が向上することが明らかになった。しかし、児童の算数的思考力・表現力を高めることができるとは言い難い。したがって、児童の算数的表現力を高めるための算数科に特化した実物投影機の活用方法の検討とデジタル教科書を活用した教材開発を行いたいと考える。 2.研究方法:デジタル教科書を活用した教材開発と2回の授業実践と授業分析により研究を進めていきたいと考える。 3.研究成果:小学校1年生「20までの数」小学校2年生「三角形と四角形」の2回の授業分析から分かったことはデジタル教科書と実物投影機の利点は児童と同じ教科書を拡大提示できることである。さらに、デジタル教科書は課題提示やまとめの部分で活用することが多いことが分かった。一部しか見せない、一瞬で隠すなど児童の意欲を高めるために有効である。実物投影機は児童のノートを提示したりやり方を提示させたりすることに有効であることも分かった。どちらも教具として授業の中で活用するため、教師の発問や児童の算数的表現力を高めるための支援や手立てが重点を占めることが明確になった。2つの授業実践から、デジタル教科書ではフラッシュ型コンテンツを活用し、学習したことを説明させることや児童が説明しながら操作させることは算数的表現力を高めるために有効であることも分かった。
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