2011 Fiscal Year Annual Research Report
視聴覚機器を活用して,運動が「わかる」「できる」授業づくりの研究
Project/Area Number |
23910009
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小早川 善伸 広島大学, 附属三原小学校, 教諭
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Keywords | 視聴覚機器 / わかる・できる |
Research Abstract |
1、研究の目的 本研究の目的を子どもたちが自分の動きを自分で確認したり,自分の課題やその動きのポイントを把握したりしながら,運動が「わかる」「できる」楽しさを感じ取ることができるための視聴覚機器(自分の動きを録画し,直後に再生する)を生かした授業づくりである。 2、研究の方法 小学生第6学年40名を対象とし,2つの単元(走り高跳び,ソフトバレーボール)に視聴覚機器を活用した授業を行い,単元前後の実態調査アンケート,映像による授業記録,授業での教師による観察・評価,児童の振り返りによって検証した。 3、研究の成果 走り高跳びでは特に空中姿勢について子どもたちは視聴覚機器の活用の有効性を感じ取っていた。何度も自分の運動を視聴覚機器を使って見返し,正しい跳び方の掲示物と比べながら学習を進めることができた。また,教師の観察評価においても,子どもの運動の様子を繰り返し観察できることから,正確な評価と指導に生かすことができた。 ソフトバレーボールでは,スパイクする場面に焦点を当てて授業を行った。スパイクをする時のひじの伸びや打点の高さなどについて視聴覚機器を活用した。しかし,動きが速いため,それらのポイントを的確に観察することができなかった。子どもたちの振り返りにも,視聴覚機器の有効性について走り高跳びの時ほど感じてはいなかった。 以上のことから,視聴覚機器を活用することは,自分の動きを客観的に把握し,意欲的に運動に取り組む子どもたちを育てることに効果的であることが分かった。しかし,課題としては,自分の動きを観察することがふさわしい教材の研究と開発や授業の中ですぐに技能の変化を映像で比較できるような工夫が必要であることが分かった。
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