2011 Fiscal Year Annual Research Report
読み聞かせと科学実験を組み合わせたイベントの開催と教材の開発
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23910024
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡田 秀希 山口大学, 工学部, 技術専門職員
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Keywords | 読み聞かせ / 科学教室 / 理科離れ |
Research Abstract |
「理科嫌い」と「活字離れ」は小学3~4年生頃に始まることが知られており,それぞれに対して「科学体験」と「読み聞かせ」の効果が認められている.本研究では,科学絵本の読み聞かせと科学実験を組み合わせた出前形式のイベント(科学教室)を企画・開催し,理数科目への関心や日常の読書習慣,本イベントの効果などについて,調査・検討を行った. 科学体験のテーマおよび読み聞かせで使用する絵本の選定では,小学校の理科の単元で取り扱うテーマの発展・応用となるよう考慮した.イベントは,山口県内の4市10会場で11回開催し,合計212名の子供が参加した.1回の教室は2時間を標準とし,訪問先の事情に合わせて時間調整した.用意した題材は,参加者全員が五感を使って体感できる「ロボット」など4テーマである. 質問紙による調査の結果,小学生の段階では理科や科学実験への興味関心が文系の科目に比べて高いことが分かった.また,学校や家庭で行われている読み聞かせ運動の効果もあり,ほとんどの児童が年間20冊以上の書籍とふれあっていることがわかった.なお,今回の調査では男子と女子の比率はほぼ同率であったが,回答結果に性別による差異は無かった.しかし,市街地と辺地など地域により図書とふれあう機会には格差が見られた.一方,科学工作を取り入れた教室では,工具の取り扱いに不慣れな児童の姿が多く見られ,科学技術と深い関係にある「ものづくり」の楽しさを伝える重要性と課題が明らかとなった.
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Research Products
(2 results)