2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23916002
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
岡本 義雄 大阪教育大学, 附属高等学校・天王寺校舎, 教諭
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Keywords | 地球史の過去 / 2011年東北太平洋沖地震 / 地球温暖化論争 |
Research Abstract |
<研究目的> 地球環境問題を地球史の過去から情緒的にではなく科学的に見直す.またそれをどのように生徒に伝えるかの研究を行う.さらにそのためのデータ資料作りを行う.併せて2011年東北太平洋沖地震の発生と被害を環境問題という範疇で伝える教材作りも工夫する. <研究方法> 1.地球の起源や地球史の黎明期である,先カンブリア紀の地質,月の起源などを示す教材を筆者の現地地質巡検資料,地学部との合同研究,惑星研究者とのインタビューなどを通じて教材としてまとめる. 2.2011年東北太平洋沖地震の津波被害に関して,地球史過去の大変動などとの比較を行う. 3.過去の気温変動の資料を地球史の過去から現在まで統一的に整理する. 4.地球温暖化論争の両者の言い分の整理と教材化を行う, <研究成果> 1.昨年に引き続き生徒と地球史の起源のなぞを含む,火星表面のクレータ年代学について研究を行った.その成果を持って,月の起源について「ジャイアントインパクト説」の提唱者である米国惑星科学研究所のW.K.Hartmann博士を研究所に訪ね,情報交換を基に高校生向けの「クレータ年代学」の教材化の手法を確立した.2.2011年東北太平洋沖地震の津波の教材用シミュレーションの開発と,余震を含む3D震源分布地図の開発を行った。その成果は国内学会および,AGU(米国地球物理連合)の秋季大会で研究発表を行った.また現地被害の調査を実施し(別予算による),写真など資料を作成した.あわせて「想定外」と言われたこの災害の,地球史における頻度を示す教材の作成を現在進行中である. 3.地球史における気温変動の各種年代範囲別のグラフを,過去から現在まで統一的に見れる資料の作成を行った.また南極基地における氷床ポーリング資料の気候変動の教材化への試行を行った. 4.2008年に作成した地球温暖化論争をまとめた資料の改訂を行った.
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Research Products
(3 results)