2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23917017
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐伯 洋平 東北大学, 工学部・工学研究科, 技術一般職員
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Keywords | TIG溶接機 / ロウ付け / アーク放電 |
Research Abstract |
研究目的 銅パイプをステンレス容器に巻きロウ付けで固定する方法として従来はガスバーナーを使用して製作していた.しかしガスバーナーでは温度調整が難しく周辺の温度が上昇しロウが溶け過ぎて流れ落ち,さらに,ステンレスと銅パイプが酸化し黒く焼け焦げ,接触面を均一にロウ付けで覆うことが難しかった.今回,アーク放電で金属を熔解する「TIG溶接機」に着目し,アーク放電で局所的に加熱する新たなロウ付けの技術開発を目的とする. 開発計画 TIG溶接はタングステン電極の周囲に不活性ガス(アルゴンガス)を流しながら溶接するので,材料が酸化することなく,かつ局所的に加熱することが出来る.ロウは銅パイプに水を流すので融点が200℃程度の「JISはんだ」を使用した.真空容器と銅パイプを効率よくロウ付けするためには隙間が無いよう固定する必要があり,最初に真空容器を回転できるように固定し,銅パイプをハンドバイスや治具で押さえ仮付けした後,本付けの順にロウ付けを行う.仕上げはロウが均等に万遍なく付いているか確認し,次にロウを点で繰り返し付けた為にロウ表面に凹凸が出来ているのでアークの熱で滑らかにして見た目もきれいにする.最後の仕上げとして,銅表面に付いたフラックスや緑青を磨いて取り除く. 研究成果 TIG溶接機を使用することで,ガスバーナーを使用した時より,局所的に加熱することが出来,周辺の温度上昇や材料の酸化が無くきれいに効率よくロウ付けをすることが出来た.また,真空容器等の組立てにはTIG溶接機を用いて接合するが,今回同じ場所でロウ付けが可能となったので作業効率も良くなった.
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Research Products
(1 results)