2011 Fiscal Year Annual Research Report
仮想化手法を用いたネットワーク技術演習プログラムの構築
Project/Area Number |
23919011
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小泉 文弘 大阪大学, 情報科学研究科, 技術専門員
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Keywords | 仮想化 / ネットワーク / サーバ技術 |
Research Abstract |
ネットワーク・サーバ技術の習得は従来、稼働中のシステムを使いOJTで行われることが多かったが、リスクが高い。とは言え、機能別に実計算機を用意して技術修得のための環境を整備することも、コストがかかり現実的ではない。 そこで基本的なネットワーク・サーバ技術修得を目的とし、仮想化手法を用いることによって複数の実計算機を仮想計算機に置き換え、1台の実計算機中に集約しコストを低減した、サーバ技術演習プログラムの実装を行った。仮想化環境の構築には、VMware社から提供されている仮想化ソフトウェアのVMwareESXiを用いた。 演習内容には仮想化環境の構築も含むため、ハイパーバイザ型仮想化技術の一端も学ぶことになる。 仮想計算機上で提供する主なサーバ技術として、DNS、メール、WEBの3種類を取り上げた。DNSはネットワークを支える基幹技術の最も重要かつ基本的なものであるため、DNSについて実習することを最初に取り上げた。基本であるマスター・スレーブ・フォワード各サーバの構築を2グループに分かれて実習し、その後グループ相互にゾーン転送の実習を行うプログラムを考案した。つぎに実習結果の検証方法について若干の検討を行った。メールサービスはDNSと協調して動作し、最も重要な技術のうちの一つである。実装としてPostfixを用いてMTAの基本設定について学び、POPDを使ってサーバからメールを取得する方法を実習する。WEBも基本的な技術の一つであり、実装としてApacheを用い基本設定について実習する。 上述の3技術はそれぞれ基本的かつ重要なものであるが、当プログラムの利用で必要十分な知識が得られ、実稼働システム管理に際しての理解も容易になると考えられる。さらに重要なことは、設定間違いの影響は演習環境の中で閉じられるので、起こり得る障害との対応が、活きた知識として安心して身につけられることである。
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Research Products
(2 results)