2011 Fiscal Year Annual Research Report
季節的変動を有する知林ヶ島砂州のネットワークカメラによる定点観測システムの開発
Project/Area Number |
23920007
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
長山 昭夫 独立行政法人国立高等専門学校機構鹿児島工業高等専門学校, 技術室, 技術職員
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Keywords | 陸繋砂州 / リアルタイム観測システム / 移動特性 |
Research Abstract |
○研究目的:何を解明しようとしたのか。 指宿海岸とその沖合の知林ヶ島との間に形成される陸繋砂州は,環境省のかおり風景100選に選出されており観光名所となっている.またこの砂州は日変動と年変動の地形変化を有しており日本国内においても希有な砂州といえる砂州は潮位に連動し出現・消滅するので,観光客が砂州を歩行し渡島する際に砂州が消滅してしまう危険性がある.そのために観光客が安全に渡島するには,リアルタイムで砂州の出現状況を確認できる手段が必要である. ○研究方法:どのような方法で研究を進めたのか。 デジタルカメラと無線機器(WiFi)を使用し,リアルタイムで砂州の状況が確認できるwebサイトの構築を試みた.また,本報では取得した撮影画像を元に,消滅期における砂州の移動特性と風場との相関を検討した. ○研究成果:成果としてどのようなことが明らかになったのか。 砂州は8月から10月の間,砂州全体が20m程度北上することが分かる.そして,10月から12月まで,北上した砂州が20m程度南下し,12月から1月にかけ,さらに砂州全体が40m程度南下することがわかった. 8月から10月の期間において,砂州は南からの強風(ここでは風速7.5m/s以上を想定)により砂州全体が北上することが推測できる.一方10月以降は,北からの強風により砂州全体が南下することが推測できる.さらに,12月以降では北からの強風の頻度が高く,砂州の南下が10月から12月の期間に比べて大きく移動することがわかった.砂州を形成している底質は風速7.5m/s以上で顕著に移動し,侵食・堆積を繰り返していることが推測できた. 砂州の現状をリアルタイムで確認できるwebサイトにおいて,潮位の推算値,風向風速の情報を表示できるようにしたい.またこれらの情報を蓄積し,砂州の出現予測時間を推算可能なwebサービスを構築したい.
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Research Products
(2 results)