2011 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害者のための屋内経路誘導方法に関する誘導部案内の研究
Project/Area Number |
23920014
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Research Institution | 株式会社クワハタデザインオフィス |
Principal Investigator |
桑波田 謙 株式会社クワハタデザインオフィス, 会社役員
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Keywords | 白杖 / 視覚障害者誘導用ブロック / 屋内誘導 |
Research Abstract |
・研究目的本研究は、視覚障害者誘導用ブロックに代わる視覚障害者への屋内誘導方法について、床面を限りなくフラットにした状態での誘導方法の提案を目的とする。当該研究は、特に白杖で認知しやすい誘導部の形状を検討することが目的である。 ・研究方法 検知実験1:線状ブロックを直進および横断方向に敷き、被験者はその前で杖を一振りして、突起検出の可否を質問した。その後、確信度を5件法で尋ねた。試料は突起幅20mm、30mm、40mm、突起本数1本、2本、3本、突起高さ1mm、2mの計18種に突起のないものを6枚用意し、計24種をランダムに提示した。 検知実験2:10mの直線経路を作成し、歩行実験を実施した。評価方法は、到達率、歩行時間とした。試料は突起幅を30mmに統一し、突起本数1本、2本、3本、突起高さ1mm、2mm、の計6種、比較試料としてJIS規格型を加えた。歩行後、検知容易性について、15件法で尋ねた。 検知実験3:線状ブロックと点状ブロックの切り替わりの分かりやすさを検討した。4mの線状ブロック経路に、点状ブロックを1枚挿入し、点状ブロックを検知したら静止するように指示した。線状ブロックの試料は検知実験2と同様とし、点状ブロックの試料は、突起高さ1mm、2mm、直径20mm、30mm、突起増設型千鳥配列の計4種とし、組み合わせ方は、高さを統一し、各高さの線状ブロック3種、点状ブロック2種の計12種とした。 ・研究成果 1)検知実験1より、静止した状態の検知の確信度には突起高さと突起本数が影響している。 2)検知実験2より、10m歩行の速度やエラーでは各試料に差はないものの、歩行中の検知しやすさの評価では、突起高さに関係なく突起本数は3本、突起本数が2本突起高さ2mmの評価が高い。 3)検知実験3より、線状突起本数が多くなると検知率は悪くなる。 4)以上の結果より、線状突起形状に関しては、突起本数が多いほど検知しやすいが、点状ブロックと組わせると突起本数が少ない方がよい。
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Research Products
(2 results)