2011 Fiscal Year Annual Research Report
労働安全衛生法に関する職場巡視記録からの危険因子・要因の解析および究明
Project/Area Number |
23922004
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
伊舎堂 義昭 国立大学法人琉球大学, 工学部・技術部, 技術専門員
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Keywords | 巡視 / 数量化III類 / テキストマイニング |
Research Abstract |
平成16年度4月より労働安全衛生法を基本として,衛生管理者による毎週1回の職場巡視を行ってきた。本研究は,衛生管理者による巡視の際に,記録された指摘事項・改善事項等の2700件あまりのデータを基にして,教職員(学生も含む)の実験室・実習室・事務室等の危険因子・大事故につながる原因・要因を統計的に分析・解析する。 解析1:2700件あまりの指摘事項内容を関連性のある18のカテゴリーに分類作業と巡視場所との関係付を行った。巡視場所に対して,どの18カテゴリーが関係しているのか,関係している箇所を「1」とし,関係していない箇所を「0」とした。すべての巡視場所と18カテゴリーのマトリックス表を作成した。そのデータを多変量解析の数量化III類で解析を行い,全体の危険性に関する傾向を探した。 解析2:すべての巡視記録の指摘事項内容をテキストデータとして利用した。1つの指摘事項内容を1件として2700件あまりテキストデータをテキストマイニングとして,指摘事項内容相互の関連性・共通性の解析を行った。 数量化III類を使った手法では,巡視場所(工学部)全体の危険個所に関する傾向が表れた。それは,学科ごとの研究内容に密接な関係を持っていることが証明できた。すなわち,ある分野での研究・実験を行う場合は,それに伴う危険因子があり,それらを事前に安全教育あるいは周知することができる。安全確保に繋がる。 テキストマイニングの手法を使って解析した結果は,学科ごとの危険因子の種類に対する傾向が顕著に表れていることが分かった。これらが明らかになることで,危険因子の予測と安全対策に十分な効果が得られる。全体的に危険因子が解れば,その要因の究明も簡単にできる。
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Research Products
(2 results)